トイレまで…すべてゴージャス<喫茶マイアミ>
店主の松尾栄さん
居心地の良い喫茶店を訪ね、そこらを練り歩く“緊張感ゼロ”の連載も気が付けば8回目…良いんかな? まあサンガリアさんが良いって言ってるんやし、良いんでしょう。今回は東住吉区にお住まいの水本恭子さん(82)からの情報を基に同区の「喫茶マイアミ」を訪れた。
JR関西線の東部市場前駅から25号線沿いを10分ほど歩くと、ひときわ目を引く渋い看板が現れる。ドアを開けると…何ですかこれは!? アンドレ・ザ・ジャイアント級に大きな古時計が時を刻み、シックな布張りの大きなソファが並んでいる。そして無造作に置かれているのは、イタリアの宗教画から抜け出たような、いかにも高価そうな彫刻の数々。
店主の松尾栄さん(72)は「店を始めた1968年(昭43)ごろは、当時の流行だった革張りのソファで統一していたんやけど、10年ほどたったころ急にヨーロッパ風にしたくなりましてね」と笑う。妻・千津子さんとともに42年間、この店とともに歴史を見続けてきた松尾さんご夫妻は、その存在そのものが味のある装飾品のようだ。
「マイアミ」の広くてゴージャスなトイレ
何より驚かされたのはトイレのゴージャスさだ。ちょっとしたワンルームマンション並みの広さがあり、頭上にはビックリするぐらい豪華なシャンデリアが飾ってある。「今なら珍しくないかもしれないけど、当時の喫茶店は狭いトイレばっかりやったんですよ。だからちょっと豪華にしてやろうと思ってね」と松尾さん。いやいや、今見てもかなり豪華ですわ!
もちろん装飾品だけではない。アイスコーヒー(350円)とレモンスカッシュ、ミックスジュース(いずれも480円)を注文したのだが、いずれもおいしい! しかも値段の割に量が多い! 松尾さんは「長年にわたって来てくれるお客さんも多いので、今さら値上げできませんわ」と言う。壁に刻まれた落書きの数々も、このお店の歴史を物語っているようで何だか心が温まる。こんなお店は、ずっと街中にあってほしいな…と心から思う。「まあ、やれるだけ続けていきたいですね」。取材班もそう切に願っております!
【中上 博】
◆喫茶マイアミ
◆所在地 大阪市東住吉区杭全8の1の24
(JR東部市場前駅から徒歩10分)
◆営業時間 営業時間 午前7時~午後6時
休日は不定休
◆電話 06・6719・5918
◆その他 ホットコーヒー330円、アイスコーヒーは350円
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