＜第８９回箱根駅伝＞◇２日◇往路◇東京－箱根（５区間１０８キロ）

　前回総合１９位の日体大が、２６年ぶり１０度目の往路優勝を果たした。山登りの５区で、服部翔大主将（３年）が吹き荒れる強風に負けず、１時間２０分３５秒区間賞の力走。先頭を行く東洋大・定方俊樹（３年）を逆転し、早大・山本修平（２年）とのデッドヒートも制した。昨年「ブービー賞」の１９位だったチームが、１９９７年（平９）年の神奈川大以来、１６年ぶりの予選会からの往路制覇を実現した。

　「スーパー３年生」が勝負を決めた。日体大の主将でエースの服部翔大は山登りの５区（２３・４キロ）に登場。優勝候補の東洋大に次ぐ２位でタスキをもらうと、早大とともに三つどもえの展開に持ち込む。１４キロ付近で東洋大の定方を抜き去ると、ラスト７キロでスパートを掛け、早大の山本を振り切った。最大風速１８メートルの強風も、３年生で異例の主将を務める服部は「走りにくかったけど、沿道の観客とチームメートの応援もあって、気持ち良かった。強い気持ちでどんどんいけた」と笑顔をみせた。

　日体大は復路で、８３年以来、３０年ぶりの総合優勝を目指す。