<第89回箱根駅伝>◇3日◇復路◇箱根-東京(5区間109・9キロ)
「幻の区間賞」に、名門の意地が凝縮されていた。往路5区で途中棄権となり復路は参考記録としか認められない中大の8区永井秀篤(2年)が、区間賞の青学大・高橋の1時間6分46秒を36秒も上回るタイムで走破した。「誰も棄権しよう思ってタスキを途切れさせたわけではない。本当のタスキはつながらなかったけど、その思いは全員が共有していた」と語った。5000メートルの自己記録はチーム17番目だが「C(中央のマーク)のユニホームを着たからには後には引けない。追いついても追いついても前に出てアピールした」と永井。浦田監督は「力のなさを露呈してしまった。来年、やってくれる」と心機一転を誓った。