ニューイヤー駅伝(1月1日、群馬)で前回優勝の日清食品グループが、今回も本命に推されている。ロンドン五輪トラック長距離代表だった佐藤悠基(26)がエースとしてチームを引っ張ることが本命の理由となっている。佐藤は3区、4区、4区と入社後3年続けて区間賞を獲得。前回は区間2位に34秒差の韋駄天走りで、遅れを一気に挽回した。「駅伝に駆け引きは必要ない。後ろの選手のために1秒でもタイムを稼ぐ」とつねに全力を出し切るのが佐藤流だ。2016年のリオ五輪に向け、この冬の初マラソン出場も計画。マラソン用の練習が、課題である駅伝終盤の競り合いにプラスとなる可能性もある。
佐藤につなぐ3区までにトップと差が20秒くらいなら勝機が増す。前回1区区間賞の若松誠、1万メートルで27分台に迫っている北村聡と小野裕幸ら、前半区間向きのスピード型選手は多い。特に東京電力から移籍2年目の若松が、日本選手権5000メートル3位と大きく成長した。「前の職場の人たちが食事会を開いてくれたりします。その気持ちに走りで応えたい」。
前回5区区間賞の高瀬無量がケガから復帰すれば、スキのない布陣となる。