<世界陸上>◇27日◇女子マラソン◇クッチェボサン運動記念公園(韓国・大邱)発着の42・195キロ
22位の伊藤舞(27=大塚製薬)も中盤までは先頭集団に食らいついたが、徐々に順位を下げた。世界の力を肌で感じるためにも「35キロまでは先頭集団にからんで行きたかった」と無念を味わった。ただ一方で「自分の力は最大限、出せた」と結果に悔いはないようだ。
「運動神経が鈍い、とろい」と自らを評する伊藤を、男子マラソンの元日本記録保持者・犬伏らを育てた河野匡監督は「自分は強くない、と思っているところが伊藤の強さの秘密では」と話す。70キロのバーベルで50回のスクワットを繰り返す筋トレ、練習時に脈拍を常時図る科学的データ、レースでは先頭に必ず1度は立つ積極性。潜在能力の高さで、今度はロンドンの切符を目指す。