さあニッポン待望のメダルだ!
大会3日目の29日に、男子ハンマー投げ決勝が行われる。もちろん期待は、アテネ五輪金メダリストの室伏。27日の予選を踏まえて、前投てき部長の小山裕三・日本陸連テクニカルコーチ(55)に、その可能性を占ってもらった。同コーチの予想はズバリ、金メダルだ。
室伏は間違いなく優勝候補の筆頭です。今まで見てきた中で、これほど心と体が一体となった室伏を見たことがありません。金メダルを取ったアテネ五輪の時は、体の力で取ったもので、昨日(27日)の予選では緊張の中でも余裕を感じさせる「心」の充実を感じました。
その予選で軽く投げていたのは室伏だけ(参考までに、予選通過12人でベスト記録は室伏の78メートル56)。他の有力選手は条件や環境、コンディションの善しあしで、シーズンを通していますが、室伏はこの大会にピークを合わせて調整してきた。それを立証したのが、予選の投てきでした。
さて決勝です。優勝ラインは80メートル超でしょうが、前回ベルリン大会は1人だけ、今回も3人行くかどうか。今季世界ランク2位のクリピツキ(ベラルーシ、予選は78メートル16)らと争うでしょう。室伏が1投目に、予選のような投てきで今季自己ベスト(78メートル10)を超え、80メートル台に届けば…。そうならなくてもメダルは間違いなし。色は金が非常に近いと思います。