ニッカンスポーツコムの陸上コラム「データマン野口の陸上記録のアレコレ」でおなじみの野口純正さんが、世界陸上で盛り上がる韓国大邱からホットな陸上記録アレコレ。今回は大会4日目の中からアレコレお届けします。【女子5000メートル予選】
この種目に日本が3人が出場したのは、1995、1997、1999年に続き4回目。
新谷仁美(1組7着15分31秒09)が「+5」の2番目で決勝に残り、日本勢は2005年から4大会連続の決勝進出となった。絹川愛(2組8着15分38秒23)はあと0秒50及ばず通過ならず。
新谷のラスト400mは72秒1、ラスト200mは35秒4。絹川は67秒2と33秒0。1組のトップは61秒65と28秒09、2組のトップは62秒53と29秒03でいずれも日本の800m並のスピード。【女子400メートル障害準決勝】
2組7着(56秒87)の久保倉里美は世界選手権において日本人初の準決勝の舞台だった。準決勝での7着は北京五輪の時と同じ(北京五輪の準決勝は1組の7着)。
久保倉里美のタッチダウン・タイム(スタンド記者席からの手動計時)。1台目
6秒652台目
10秒95(
4秒30)100m13秒27(13秒27)3台目
15秒42(
4秒47)4台目
19秒97(
4秒55)5台目
24秒67(
4秒70)200m26秒46(13秒19)6台目
29秒48(
4秒81)7台目
34秒43(
4秒95)8台目
39秒67(
5秒24)300m41秒08(14秒62)9台目
44秒98(
5秒31)10台目50秒57(
5秒59)400m56秒90(15秒82)※前半200メートル26秒46、後半200メートル30秒44、前後半差+3秒98※正式記録56秒87
予選の時よりも前半を積極的に走り、前半は予選を0秒4あまり上回る55秒台のペースだったが、最後の直線で向かい風の影響もありやや失速して予選の記録(56秒66)に0秒21遅れをとった。【女子7種競技】
2009年8位のチェルノワ(ロシア)が、エニス(英国)の連覇を阻み母国に10年ぶりの金メダルをもたらした。
4位の6544点、5位の6539点は世界選手権における順位別最高記録。従来は4位が6542点、5位が6439点。なお、5位はすべての試合を含めて5位の最高記録(従来は、6492点)。【男子800メートル】
ルディシャ(ケニア)は、2009年8月28日のチューリヒでの試合から今回の世界選手権まで決勝レースで負け知らずの24連勝。なお、決勝のみならず予選や準決勝を含む32レースすべてで誰にもトップを譲ることなくフィニッシュしている。
3位ボルザコフスキー(ロシア)は、2003年と2005年の銀、2007年の銅に続き4個目のメダル。この種目でのメダル獲得数で単独トップに立った。これまでは3個でコンチェラー(ケニア)、キプケター(デンマーク)と並んでいた。
8位の1分45秒93は、世界選手権での8位の最高記録(これまでは1993年と2009年の1分46秒17)。【女子棒高跳び】
優勝したムーラー(ブラジル)の4メートル85は自身が保持する南米大陸記録とタイ。世界選手権でマークされた記録としては、2005年のイシンバエワの大会記録5メートル01についで歴代2位。
この種目でヨーロッパ(ロシア3回、ポーランド1回)と米国(2回)以外の選手が勝ったのは初めて。
世界選手権における順位別最高記録の新記録は、2位(4メートル80。従来4メートル75)と、8位と9位(4メートル65。従来4メートル60)で、3位、5位、6位、7位は各順位のタイ記録。また、8位、9位はすべての試合を含めての順位別新記録。5位、6位、7位、10位はすべての試合を含めての順位別タイ記録だった。【男子円盤投げ】
ハーティング(ドイツ)は2連覇達成。この種目での連覇は、1991年から4連勝して2001年にも勝ったリーデル(ドイツ)、2003年と2005年のアレクナ(リトアニア)に続いて3人目。これでドイツは13回のう8回を制したことになる。
カンテル(エストニア)は、2005年から銀、金、銅、銀と4大会連続のメダル獲得。トータルのメダル数で、6個のリーデルに続く、4個のシュルト(東ドイツ→ドイツ)およびアレクナと並んだ。
ハダディの銅メダルは、イランにとって男女全種目を含めて史上初のメダルとなった。【女子3000メートル障害】
優勝したザリポワ(ロシア)は、前回2位。9分07秒03は大会記録の9分06秒57に迫る歴代2位で、2011年世界最高。
2位との差4秒94は史上最大。これまでは2007年の2秒62。
チュニジア(2位・グリビ。前回6位)のメダルは女子の全種目を含めて史上初。
ケニアが3・4・5位となったが、前回に続くトリオ入賞(2009年は、3・7・8位で、4大会連続の銅メダル。【男子400メートル】
金メダルのジェームズ(グレナダ)は、1992年9月1日生まれの「18歳と362日」でこの種目での「最年少金メダリスト」となった。従来の最年少優勝は、2005年のウォリナー(米国)で「21歳と193日」だった。
44秒60は、0秒01の自己新記録でジュニア世界歴代2位。
グレナダにとって、男女全種目を含めてこれが初メダル。これまでの最高成績は男子が2001年と2003年の400m6位。女子の入賞者はまだいない。
2位メリット(米国)は、2007年から銀、金、銀で3大会連続のメダル獲得。
ベルギー(3位=ボルレー)がこの種目でメダルを獲ったのは初めて。
1位と2位の差0秒03は、2003年の0秒02につぐ小差。