<世界陸上>
さあアリソン、前人未踏の4連覇なるか-。大会7日目(2日)の注目は、何と言っても女子200メートルの熱いバトルだ。全種目を通じて初の4連覇をかけるアリソン・フェリックス(25=米国)と、五輪連覇のキャンベル・ブラウン(29=ジャマイカ)がプライドをかけて走る。さらに今大会で100メートルを制したC・ジーター(31=米国)も加わった米国VSジャマイカの勢力争いは必見。男子100メートルの日本記録保持者・伊東浩司さん(41=甲南大准教授)が、勝負のポイントを語った。
今日(1日)の準決勝を見て、キャンベル・ブラウンが調子を取り戻してきた印象が強いですね。いずれにしても決勝は、アメリカ対ジャマイカの図式。五輪も世界選手権も、その図式は変わりません。ジャマイカ勢は「アメリカ」に闘争心を燃やすし、逆にアメリカも誰にではなく「ジャマイカ」に闘争心を燃やす。面白い戦いになるでしょう(注・ファイナリスト8人のうち米国、ジャマイカが3人ずつ)。
勝負を分けるのは100メートルの入り方。ジーター、キャンベルに先に出られるとアリソンも苦しい。アリソンは先頭か並ぶぐらいで(コーナーを)出ることです。あと、どんなレースでも対応できるのが強みですが、400メートルを走った後ということで、いつもの回転が戻ってない。200メートルのランナーとして立て直しているのではないでしょうか。
ジーターには、200メートルに苦手意識があると思いますが、100メートルの勢いで、コーナーを大差で出ればチャンスです。いずれにしてもアメリカ対ジャマイカ。面白いレースになると思います。