<世界陸上>◇2日◇男子200メートル準決勝◇韓国・大邱スタジアム

 右前方の6レーンを走る稲妻ボルトの背中が、みるみる間に遠のいた。ウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)と同じ第2組に臨んだ斎藤仁志(24=サンメッセ)は、21秒17の6着で戦いの場から去った。

 前回ベルリン大会でも、ボルトと1次予選で同組。動きがぎこちなく、あえなく落選した。「2年前から少しは差が縮まっているかな、と思ったけど逆に広がってますね」と脱帽。それでも「惨敗だったけど、今までで一番楽しかった」。午前の予選後に語った「ニューヒーローになりたい」の言葉は実現できなかった。だが、6大会連続入賞をかける男子400メートルリレーが待っている。「日本の伝統種目。高平さんと、けん引しないといけない」と最終日に目標を切り替えた。