<世界陸上>◇3日◇男子200メートル決勝◇韓国・大邱スタジアム
ウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)が19秒40で優勝。今季世界最高で連覇を果たした。2位はウォルター・ディックス(25=米国)で19秒70、3位はクリストファー・ルメートル(21=フランス)で19秒80が入った。
やっぱり、ボルトはボルトだった。男子100メートル決勝で、よもやのフライングで失格。2年前のベルリン大会で出した19秒19の世界記録更新こそならなかったが「8・28の悪夢」を乗り越え、覇権を守った。「ここで今日、勝てたことを誇りに思う。スタートの緊張なんてなかった。あれ(100メートル)はただの失敗さ」。レース後、そう言い切ったが、スタートはやはり慎重だった。反応タイム0秒193は出走8人中、最も遅い。だが、それぐらいの数字はハンディにならない。196センチの長身は第3レーンを走るのは酷だが、体をくねらすような高い技術のコーナリングで遠心力を抑え、コーナー出口へ。あとは抑えたパワーを直線で爆発させるだけ。2位のディクスに3メートルの差をつけ「ボルトワールド」を完結させた。
悪夢のフライングからどう立て直すか。ボルトは「走る機会さえ失い失望した。ただ引きずるほどのものではなかった。(失格は)過去のこととして切り替えは簡単だった」と言った。また、大会のフィナーレを飾る最終日(4日)の男子400メートルリレーでも「どんな走りができるか、自分でも楽しみだ」と語った。