<世界陸上>◇28日◇男子20キロ競歩◇韓国・大邱スタジアム

 男子20キロ競歩で鈴木雄介(23=富士通)が、陸上のロンドン五輪代表第1号となった。「一発やってやろうと強い気持ちだった」と、集団から飛び出し、15キロ手前まで先頭で大きくリード。終盤失速したが「1人旅は気持ち良かった。(失速は)想定の範囲。どこまで我慢できるかが勝負だった」と粘り腰で1時間21分39秒で8位に入賞した。

 初出場の前回は42位の惨敗。石川・小松高時代に全国を制覇し、世界ユース、世界ジュニアで銅メダルを獲得したプライドを砕かれた。今村コーチが「天才肌」と評するホープは挫折を経て、腕を強く振るフォームに改造し「楽に速く歩けるリズム」をつかんで戻ってきた。

 この種目の日本選手の入賞は01年エドモントン大会7位の柳沢哲以来。「100点満点のレースができた」と喜んだ。五輪へ「疲れたときのフォーム修正」を課題に挙げ「メダルを狙える実力をつけたい」と誓った。