男子マラソン(4日、大邱市内周回コース)に出場する日本代表の会見が2日に行われ、注目の市民ランナー川内優輝(24=埼玉県庁)が「ぶっ倒れるまで走る」と宣言した。連覇を狙うキルイ、キプルト(ケニア)ら2時間5、6分台で走るアフリカ勢の下馬評が高い。日本勢の苦戦は免れそうにない中、死力を尽くして食らいつく覚悟だ。
川内
絶対に諦めない。自分を信じて、ぶっ倒れるまで頑張りたい。
「限界を超えて走る」がモットーだ。2月の東京では中盤から死に物狂いで追い上げ、ゴール直後に担架に乗った。過去6度のマラソンで5回までが医務室へ直行。6月の隠岐島ウルトラマラソンでもゴール目前に熱中症で倒れ、病院へ搬送された。今回、くしくもマラソンの発着地点は大学病院という立地状況だ。それには真顔で「どこで倒れても大丈夫です。ゴール後にどこの病院に行くかが、一番のポイントです」。周囲は大きな笑い声に包まれた。
前日は地下鉄で発着地点まで移動し、周回コースを1周走った。「信号が多くて、走って、止まって、走って、止まっての繰り返しでした」。社会ルールを順守徹底しての最終調整だ。面白まじめな公務員ランナーが、日本に希望と勇気、そして感動を与える。
◆男子マラソン代表コメント
北岡
5月に右股関節、7月には恥骨を痛め、一時練習をストップした。骨には異常がなかったが、不安がないといえばウソになる。レースの中での自分の直感を信じるしかない。
尾田
北海道で2カ月半くらい、涼しい所でみっちり走り込んだ。世界のトップがどんな走りをするのか、自分がどんなレースができるのか体験したい。
堀端
できる限り積極的に行こうかなと思う。想定よりちょっと速くてもついていけるし、遅ければ序盤は集団の中で我慢でしょう。
中本
こちらは日本と同じくらい暑い。暑い方が日本人には有利かなと思う。涼しいよりは暑くなってくれた方がいい。プラス思考で頑張ります。