サニブラウン・ハキーム(23=タンブルウィードTC)が男子短距離のエースとして、4大会連続の世界選手権に臨む。6月の日本選手権では予選で10秒04と参加標準記録(10秒05)を突破し、決勝は10秒08をマークして3年ぶりの優勝。スタートで出遅れながら、地力の差を見せつけた。「もうちょいいけたかな」と代表内定には一切満足せず、さらなる高みを目指す。
昨季はヘルニアによる腰痛に苦しみ、200メートルに出場した昨夏の東京五輪でも予選敗退と力を発揮できなかった。拠点の米フロリダでは9秒76の記録を持つトレイボン・ブロメル(米国)らと練習を重ねている。「9秒80台で走る選手と練習してきている。そこに食らいついていけるように普段からやっている」。ハイレベルな環境で研さんを重ねている。
世界選手権では山縣亮太(セイコー)が持つ日本記録9秒95の更新も視野に入れる。「真の壁は9秒90だと思っている」と意欲的だ。