NBAホークスのダンサーとして5シーズン活動している高井智華さんを2回にわたって紹介します。前編は、キャプテンとしてのやりがいなど、後編は体作りなどについて聞きました。

NBAホークスのダンサー高井さん(C)Atlanta Hawks
NBAホークスのダンサー高井さん(C)Atlanta Hawks

-NBAホークスのダンサーを受験された理由は

高井さん NBAダンサーはパフォーマーとしてのお仕事に加え、街とチームのつなぎ役、アンバサダーになるということでもあります。日本でダンサーとしての活動を積んだ後、6年前にダンサーとしてのキャリアを伸ばすために渡米しました。LAやNYに拠点を置くダンサーが多い中、アトランタを選んだ理由はいくつかありますが、とにかくこのアトランタという街が大好きだということです。この大好きな街で、ダンスのお仕事が出来るだけでなく、街の人に向けたコミュニティー活動が出来ることというのはとても魅力的でした。あとは何といってもチームのディレクターが素晴らしい人だということです。また、このチームはエンターテインメントにとても力を入れていて、去年NBAがファンに向けて行った「試合中のエンターテインメント満足度」の調査でリーグ1位にランクインしたほどです。常にベストなパフォーマンスを、面白い企画を、と熱心でアイデアにあふれるディレクターがチームを引っ張っていて、ダンサーとしても人間としても成長し続けられる場所です。

チームメートと。高井さんは前列右(C)Atlanta Hawks
チームメートと。高井さんは前列右(C)Atlanta Hawks

-キャプテンとしてのやりがいや大変なことは

高井さん キャプテンとして20人のメンバーをまとめていますが、チームメンバーがみんなで同じ目標を持ちながらモチベーション高く活動できている時はこの上なく気持ちがいいです。お互いを高め合って刺激し合える環境が作り出せているのは本当にありがたいこと。5年間、チームにいる中で年々チームのレベルがアップしているのを強く感じます。大人気アーティストのシアラから共演のリクエストが入り、チームとしてパフォーマンスが出来たことや、他国にチームでお仕事に行けたりというのも、日々みんなで頑張ってることが報われたなと思える最高の瞬間です。ただシーズンが長いこともあり、モチベーションを高く保つというのは同時に大変なことでもあります。シーズン中は、週に2~3日の練習と試合が多い時で週に2~3日のパフォーマンス、そしてランダムで入ってくるコミュニティーでの仕事を入れると、かなり目まぐるしいスケジュールです。毎試合異なるパフォーマンスをするのも、このチームのスタイルです。常に最高のパフォーマンスを目指しているので、いかにみんなで足並みをそろえて活動できるかがとても重要です。キャプテンとしてチームを見ていて、少しでもズレを感じたらすぐにチームミーティングをして、また一丸になれるように心がけています。

NBA Japan Gamesで(C)Atlanta Hawks
NBA Japan Gamesで(C)Atlanta Hawks
ホークスの試合でパフォーマンス(C)Atlanta Hawks
ホークスの試合でパフォーマンス(C)Atlanta Hawks

-今後の目標について

高井さん 私がここまで来れたのもたくさんの人の協力やサポートがあってたどり着けたことであって、簡単ではありませんでした。私と同じような夢を抱く人に向けて何か手助け出来ることがないかという思いから、ダンサーやチアダンサーに向けたトレーニングプログラムや留学プログラムを提供する会社を立ち上げました。今後も、次世代のNBAダンサーやNFLチアリーダーに夢のあるさまざまな企画をお届けできるようにと動いています。(つづく)

高井さんが立ち上げた会社のトレーニングキャンプの様子
高井さんが立ち上げた会社のトレーニングキャンプの様子

◆高井智華(たかい・ちか)埼玉県生まれ。2015年からNBAホークスのダンサーとして活動。17年よりキャプテンを務める。同年ビキニコンテストNPC(米国)4部門で優勝。WBFFでプロカードを取得し、北米トップ10入り。激しくダイナミックなヒップホップが得意。ホークスではDJ活動も行う。身長159センチ。