箱根駅伝4連覇中の青学大・原晋監督(51)が今思うこと感じたことを記す「原監督のハッピー大作戦」。第2回のテーマは高校野球。100回大会を迎える夏の甲子園(5日開幕)の改革案をぶちあげた。
高校野球に関しては素人だが、日ごろから感じることがある。素人なりの改革案を披露したい。
<1>収益構造の変革 よくプロとは違うから金もうけはまかりならんとの意見がある。特に高校野球にはその風潮が強いと感じる。特定の人物や団体の懐に入ってしまうのであればいけないが、学生を含めた人、環境に、お金を費やすことは、競技にとってプラスになる。教育にはお金がかかることも事実。現状はボランティア、OB会などからの寄付頼みが多いと思うが、変えていく必要があるのではないか。
夏の甲子園はスポンサー収入、放映権など大きな収益を生み出すスーパーコンテンツ。今年から無料だった外野席も有料化するそうだが、さらに収益重視にしていくべきだ。その収益は甲子園の内野を天然芝生化してもいいだろうし、劣悪な練習環境にある高校を救済してもいい。引率する高校の教員も持ち出しで大変だと聞く。教員、指導者の支援金にしてもいいだろう。
<2>丸刈り廃止 うち(青学大陸上部)は逆に丸刈り禁止。選手が丸刈りにしてきたら、何かやらかしたのか、悪いことでもしたのかと心配してしまう。野球人気の低下が叫ばれる中、丸刈りが嫌いで他のスポーツに流れる人もいるはず。「丸刈りを嫌がる人はいらない。そんな人間は野球に集中できない」などの考えは前近代的だと思う。髪型自由の学校が増えてきているのは素晴らしいことだと思う。
<3>開催時期、時間の変更 東京オリンピック(五輪)の猛暑での開催が問題視されているが、高校野球は当たり前に行われてきた。今年は40度を超える日が日常の酷暑。選手第1の考えからすれば、時期、時間の変更は不可欠ではないか。開幕は8月初旬からお盆過ぎに繰り下げる。これだけでもピーク時より暑さは抑えられる。あとはナイター開催。朝1試合、午後は16時から再開し、ナイターを増やす。1番暑いときに開催するのは、選手もお客さんもつらい。
素人の無謀な意見と思われるかもしれないが、高校スポーツで最も注目されるのが夏の甲子園であることは間違いないし、高校野球が大好き。今年は豪雨被害もあったので、特に地元の広島県代表の広陵には頑張ってほしい。(ニッカンスポーツ・コム/コラム「原監督のハッピー大作戦」)