おはようございます。せれにゃん塾塾長の青木瀬令奈です。今日はひな祭り。本当なら開幕2日前だったのですが、ご存じのように新型コロナウイルスの感染拡大により、中止になりました。残念ですが、引き続き応援よろしくお願いいたします。元プロ野球・中日監督の谷繁元信さん(49)の押しかけ挑戦は、私が返り討ちにして無事、先週終了しましたが、もう少し、谷繁さんと私の話から、上達のヒントを探してください。

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塾長 本当に谷繁さんはコースマネジメントがしっかりしてますね。捕手のゴルフ、というのが私の印象です。状況に応じてゲームを作るのにたけている。

谷繁 バレたか…。なぜそうなったかというと、僕は野球選手としてはボールが飛ばない方なんですよ。だから飛ぶ連中に勝てるのはスコアだと思ったから。

塾長 ゴルフは飛距離ではなくスコアのスポーツですからね。

谷繁 ただ、どうしても18ホールプレーすると2ホールは(ミスを)やっちゃうんだよね。

塾長 ゴルフって、ミスをするスポーツなんですよ。

谷繁 そうだね。野球では3割打てば「いいバッター」といわれる。僕は2割5分までだったけどね。でもいいバッターでも、残りの7割は失敗できるということ。でもゴルフで優勝する時は、3日間、4日間でミスは1回とか2回でしょう? だからゴルフって難しいな、って思う。

和やかに対談する谷繁さんと青木プロ
和やかに対談する谷繁さんと青木プロ

塾長 ミスは出ると思っていた方がいいんです。そういうスポーツなんですから。何かお悩みとかありますか?

谷繁 傾斜から打つとき、球が上がりにくいことかな。

塾長 手元を下げるようにして打ってみてください。そうするとクラブがタテに使えるようになりますから。気を付けるのは前傾角度をキープすること。これで手元を下げるようにすれば、捕まりやすくなって球が上がります。

谷繁 なるほど。

塾長 コースマネジメントがお上手だという話をしましたが。パーセーブの確率ってご存じですか? グリーンを手前から攻めると70%、横からだと50%、奥からだと30%といわれているんです。

谷繁 そんなに違うんだ?

塾長 そんなに違うんですよ。もちろん、グリーンの形状やピンの位置、ハザードの場所にもよりますけど、一般的に受けグリーンが多く、奥からが速くて下りになっています。つまり、上りのパットを残すほど、パーセーブの確率が上がるということなんです。これを頭に入れて、徹底して攻めていくと、気が付くとミスが減っているはずです。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマ時代に残す。11年にプロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。19年賞金ランキング35位。三和シヤッター工業所属。身長153センチ。

◆谷繁元信(たにしげ・もとのぶ)1970年(昭45)12月21日、広島県生まれ。強肩捕手として島根・江の川(現石見智翠館)からドラフト1位で横浜(現DeNA)入団。01年オフにFAで中日移籍。リーグ優勝5度、日本一2度。3021試合出場のプロ野球記録を持つ。現役時代は176センチ、81キロ。ベストスコアは69。

取材・構成 遠藤淳子(清流舎)

撮影 浅見桂子

協力 葛城GC(静岡・袋井市)