男子・仙台育英(宮城)の4年ぶりVプランが完成した。全国高校駅伝の開会式が24日、ハンナリーズアリーナ(京都市体育館)で行われ、仙台育英男女チームは史上初の20年連続アベック出場の表彰を受けた。出場校のオーダーも発表され、優勝候補に挙げられる男子は、ケニア人留学生ヒラム・ガディア(1年)の6区起用を決定。今日25日のレースでは終盤勝負に持ち込み、史上タイの8回目の全国制覇を狙う。
20年連続アベック出場の表彰を受けた後、清野純一監督(27)は思わず口を開いた。「男子は2年前に(県大会優勝が)途絶えていたので、運がよかったです」。09年は宮城県王座を東北に譲ったが、60回記念大会枠で東北地区代表に選ばれたことが、今回の表彰につながった。同高2年在学時の01年大会を10年連続出場で制した経験のある清野監督は、節目の年に8度目の全国制覇に照準を定める。
男子の東北大会の優勝タイムは、地区大会を含む全国ランク首位。「4強」と言われるライバルの世羅(広島)西脇工(兵庫)九州学院(熊本)を抑えている。外国人留学生を距離の長い3区か4区(ともに約8キロ)で起用する強豪校が多い中、清野監督はあえて経験の浅いガディアの6区(5キロ)起用を決断した。特にマークする世羅は留学生を3区に起用するが、直接対決を回避。清野監督は「5区終了までに、弓を引けるだけ引いて、6区と7区をセットにして矢を放ちたい。(6区に)60秒差、400メートル以内でタスキをつなげれば(トップの)背中につける」と優勝争いを見据えていた。【佐々木雄高】