<高校ラグビー:青森北34-7大分舞鶴>◇27日◇1回戦◇花園
青森北が強豪・大分舞鶴に快勝した。ともに高校日本代表候補のNO8藤田貴大主将と右WTB小笠原勇気(ともに3年)のホットラインで2トライ。90年の初出場時に1回戦負けした因縁の相手を破った。
青森北が、過去優勝1回、準優勝3回の実績を持つ大分舞鶴を圧倒した。前半7分、PGを決めて先制。伝統の強力FWを後ろ盾に中央突破、ターンオーバーからトライにつなげ、終盤までに34-0と突き放した。
後半28分に7点を失い完封は逃したが、山崎久造監督(61)は「選手交代したからね。3年生が多いので、ほかの選手にも花園を走らせてあげたかった」と余力を感じさせた。レギュラー全員がラグビー未経験者ながら、積雪70センチを超すグラウンドでもラグビーを続けた。そして築いた伝統とパワーが強豪をねじ伏せた。
兄2人も青森北で主将だった藤田にとって、大分舞鶴は因縁の相手だった。チームは花園初出場の90年、12-18で初戦負け。藤田主将の上の兄祐己さん(27)の02年は24-12で破り、県勢最高の8強進出。下の兄哲啓(あきひろ)さん(帝京大3年)の08年は、12-22で8強入りを逃した。これでチームでの大分舞鶴戦は2勝3敗だが、3兄弟として2勝1敗と勝ち越し。「兄2人には『絶対に勝ってくれ』と言われました」と話す藤田主将は満足げだった。
昨年定年を迎え、再雇用になった山崎監督にとっても新たな1勝。2回戦の相手は、優勝候補に挙げられる京都成章だ。山崎監督は「相手は初戦。やることは変わらない」とさらりと話した。【佐々木雄高】