<バレーボール・全日本高校選手権:聖隷クリストファー2-0札幌一>◇5日◇男子1回戦◇東京体育館

 5年連続9度目出場の聖隷クリストファー(静岡)が、札幌一(北海道)をストレートで破り、1月開催になった「新・春高バレー」で2年連続初戦を突破した。強いサーブで相手を崩し、相手エースの全日本高校選抜・堤智久(3年)封じに成功した。今日6日に高松工芸(香川)と対戦する。

 鮮やかなスタートダッシュだった。強いサーブで札幌陣営を崩し、相手の192センチエースの堤には、執拗(しつよう)に3枚ブロックを跳んだ。プレッシャーを与えることで堤に仕事をさせない。一方、聖隷は2年生エースの豊田竜之介がサーブで狙われたが、リベロの大原悠(2年)がフォローに入り、確実にセッターに返す。小粥圭祐主将(3年)の速攻、袴田泰彦(2年)のサイドアタックが次々と決まり、第1セットを25-18と先取した。

 しかし、簡単に勝たせてくれないのが全国だ。田川明浩監督(44)は「第2セットは簡単には取れない。競り合いになる。ひっついていけ」と選手たちにアドバイスを送った。監督の予言通り、第2セットは14-19とリードされる嫌な展開。しかし、県大会決勝で清水商に大逆転勝ちした経験は、聖隷の選手をさらに大きくしていた。風間利記(3年)のサーブをきっかけに、小粥のブロック、ブロード攻撃が決まり11連続ポイントで逆転勝ち。小粥は「いい試合ができた。みんなのサーブが走って相手を崩せた」と笑顔を見せた。きょう6日は、コンビバレーの高松工芸と対戦。田川監督は「高松は攻撃が速いしサーブが強い」と警戒していた。【岩田千代巳】