<バレーボール・全日本高校選手権:氷上2-1盛岡女>◇7日◇女子準々決勝◇東京体育館
東北勢で唯一、準々決勝に進出した盛岡女(岩手)は、フルセットで氷上(兵庫)に逆転負けした。センターコート(4強)進出は逃したが、午前に行われた3回戦で名門・八王子実践に逆転勝ちし、チーム初の8強入り。
金星を挙げたが、快挙目前で逆転負けとなった。準々決勝は最終セット11-10から8連続失点。要所でミスも重なり、高さのある相手ブロックに阻まれた。伊藤崇博監督(38)は「目標にしてきた8強を達成できた。よくやったと思う」と泣き崩れる選手たちをたたえた。
3回戦では過去4回の優勝を誇る地元、八王子実践(東京)にフルセットで逆転勝ち。ジュースにもつれ込んだ第2セットは29-27で制し、創部64年目で初めての全国8強を決めた。だが、その勢いを最後まで持続できなかった。身長173センチの攻撃的セッター細川絢加(2年)がアタックにブロックにと、1人3役をこなす活躍を見せた。しかし第2セット以降はサーブレシーブが乱れ、自慢のトスワークにつなげられなかった。細川は「自分の思い通りの攻撃ができなかった。今度は2年生が中心になってこれ以上の成績を目指したい」と夏の全国高校総体での雪辱を誓った。
県代表決定戦で戦った高田の選手たちや、被災地の思いを背負って戦い抜いた。「歴史を変えよう」を合言葉にして、昨秋の国体でも初16強。今大会期間中も高田メンバーとメール交換してきたレフト戸舘希恵主将(3年)は「恥ずかしくない試合はできたと思います」と涙をためながら話した。【佐々木雄高】