<高校ラグビー:常翔学園17-14御所実>◇7日◇決勝◇花園

 激闘の決勝は常翔学園(大阪第1)が、御所実(奈良)に僅差で競り勝ち、1995年度の第75大会以来、17大会ぶり5度目の全国制覇を果たした。

 試合は、常翔学園が前半の1分、5分とBKが相手守備陣を振り切り簡単にトライを重ねた。ここから、御所実も守りを立て直し、同22分にトライを取り返し、ゴールも成功して10-7で折り返した。

 後半はモールで勝る御所実が逆転のトライに成功。しかし、つなぎのラグビーに徹する常翔学園が、リードされてもあせらずに攻め、同21分に再逆転のトライ(ゴール成功)、17-14としそのままボールキープで時間を使い、歓喜のノーサイドを迎えた。

 フィフティーンに胴上げされた野上友一監督(54)は「こんな時間のたつのが早いゲームは初めてでした。選手がつないでよくやってくれた。ラグビーを理解している15人だった」と涙を浮かべて、選手たちをたたえた。ロックの山田有樹主将は「この1年でボールをつなぎ続けることができるようになった。これが最大の勝因です」と優勝にも冷静に分析した。