<世界柔道>◇23日◇女子48キロ級◇パリ・ベルシー体育館

 2連覇した喜びを、表立ってあらわにすることはなかった。浅見八瑠奈(23=コマツ)はただ、淡々と喜びをかみしめていた。「2連覇したかったので、目標が達成できて良かった。最後まで自分の柔道を出したかった。それをした結果が、優勝につながったと思う」。スタンドの家族に手を振って、静かにはにかんだ。

 2年連続の対決となった福見友子(26=了徳寺学園職)との決勝。最後まで積極果敢に攻め続けたのは浅見だった。残り24秒で有効を奪って、勝った。ポイントを取って福見に勝ったのは昨年1月のマスターズ大会以来。「あのときは返し技だったけど、今回は自分の柔道で取れた。でも、最後に誰が代表になるか分からない。それまで前向きにやっていきたい」。1枠しかない来年のロンドン五輪へ、1歩リードした。