21回の最多優勝を誇る名門・旭化成の完全復活が現実味を帯びてきた。前回は1秒差の3位と涙をのんだが、3つの区間賞を獲得した。1区区間賞の大野龍二はアテネ五輪1万メートル代表で、キレのあるスピードが武器。3区の岩井勇輝は今年のベルリン世界陸上1万メートル代表。ハイペースで押していく“駅伝の申し子”的な選手。5区の佐々木悟は向かい風など悪条件に強い。
最長区間は07年世界陸上マラソン代表の佐藤智之。さらに東洋大から大西智也が加わり、九州一周駅伝などで区間賞を連発している。もっとも大野が月に1回くらいの割合で発熱するなど不安材料もある。だが宗猛監督は「大西が1区に使えるので、大野を好きなところに配置できる」と、前回以上に手応えを感じている様子。古豪が完全復活すれば、新旧入り交じったハイレベルな激戦となる。