全日本実業団対抗駅伝は来年1月1日、前橋市の群馬県庁前発着の7区間、100キロに37チームが参加して行われる。外国選手の起用が最短の2区(8・3キロ)に限定され、前回は上位3チームが1秒差の大激戦。混戦の優勝争いは世代交代で戦力が充実した日清食品グループを軸に、旭化成や前回覇者の富士通が追う展開になりそうだ。
悲願の初優勝を狙う日清食品グループは東海大時代に箱根駅伝などで活躍した大型新人の佐藤悠基が加入し、11月の東日本大会を制覇。北村聡ら若手の戦力も底上げされ、前回2位の雪辱を期す。圧倒的なスピードを持つケニア出身のガトゥニ・ゲディオンの存在も大きい。
前回3位で復活を期す旭化成は東洋大出身のルーキー大西智也が加わり、大野龍二ら実力のある選手との融合で伝統の勝負強さを見せたい。富士通は大黒柱の藤田敦史を中心に区間配置が連覇の鍵になりそうだ。
エース松宮隆行を擁するコニカミノルタは総合力で王座奪回を目指し、前回7位に沈んだ中国電力も世界選手権男子マラソン6位の佐藤敦之を軸に若手が奮起すれば上位に絡むチャンスは十分。順大時代に箱根駅伝で「山の神」と称された今井正人や三津谷祐を擁するトヨタ自動車九州の走りも注目される。(共同)