日本人が初めてNFLのトライアウトを受験する。早大出身のQB井上友綱(25)が15日(日本時間16日)、明らかにした。4月4日に米ダラスでの南メソジスト大(SMU)プロ・デーに特別参加する。プロ・デーとは各大学が主催するNFLスカウトを招いてのトライアウト。4月のドラフトやキャンプ招集への参考材料となり、井上にとって夢への第1歩となる。
井上は早大で2年から先発し、07年に学生日本一となった法大と5度タイブレークの激闘を演じた。09年には米アリーナ2部でプレー。昨秋語学留学で渡米し、NFLへの道を模索していた。以前にNFL欧州のトライアウトを受験。当時の試験官がSMUのWRコーチだった縁で、今回の挑戦が実現した。
井上は190センチと日本人QBでは大型で、冷静なパスプレーが売り。トライアウトは40ヤード走などの体力テストと実技があり、現在はロサンゼルスで特別コーチの指導を受けて備えている。
当日は25チーム以上のスカウトが来る。「最大のチャンス。最大限の努力をし、完璧なパスでアピールしたい。ドラフトがダメでも、目に留まってキャンプに呼ばれれば」と話す。QBは最重要ポジションで現実は厳しいが、夢へのアピールを期した。