元ラグビー日本代表プロップで「バズ」の愛称でファン、選手から愛される浅原拓真(32=日野)がラグビー日本代表選手の似顔絵と裏話をワールドカップ(W杯)日本大会の期間中に随時、紹介します。今回はジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)です。
みなさん「バズ」浅原です。日本代表、やってくれました! そんなわけで、7回目の今回は「ボス」ジョセフHCのないしょ話。…と、その前に、まずは私、浅原のお恥ずかしい話から。18年9月、私はお酒を飲んだ後に路上で居眠りし、車の下敷きになるという事故を起こしてしまいました(今も反省しています)。その後代表合宿に呼ばれたのですが、その場にいるのが恥ずかしいやら、申し訳ないやら…。そんな空気を変えてくれたのが誰あろうジェイミーでした。
ミーティングでフィジカルコーチが「新しいベンチトレーニングを学んできた」と真剣な表情で語り、選手に見せたのが、車の下敷きになっている私の写真。その場は大爆笑。私も一気に気が楽になりました。後で聞いたのですが、指示したのはジェイミーで、「俺たちは許している。起こってしまったことはしょうがない」と言ってくれたそうです。
18年6月のジョージア戦後にもジェイミーの日本代表への愛情を知りました。チームでの食事中に、腰痛がひどそうなので「大丈夫?」と聞くと、携帯に入っているレントゲン写真を見せてくれました。写っていたのは、骨が「爆発」した、見たことがないひどいものでした。歩くのも大変な中、練習のたびに30分間お風呂で温めてからグラウンドに来ていたそうです。そんなジェイミーの情熱が選手へとつながり、世界を驚かす「ONE TEAM」ができあがっていったんだと思います。勢いに乗り、次の南ア戦に向け、このコラムもさらに気合を入れていきます。その前に、まずは祝杯だ! 次回も、お楽しみに!(元日本代表プロップ・浅原拓真)