<バレーボール:全日本高校選手権:古川学園3-0共栄学園>◇4日目◇男女準決勝◇8日◇東京体育館
双子のツインタワーが率いる古川学園(宮城)が高校総体、国体に続く3冠に王手をかけた。姉の大野果歩、妹の果奈(ともに3年)の双子の姉妹が、2人で21得点を挙げる活躍で共栄学園(東京)にストレート勝ち。卒業後は、別々のチームに進むため、姉妹で最後の試合となる決勝で、東九州龍谷(大分)と対戦する。
古川学園の快勝だった。武器の高さとコンビバレーがかみ合い、第1セットから圧倒。第3セットは競ったが、最後は大野果歩がスパイクで決着をつけた。岡崎典夫監督は「最高の滑り出しだった。調子は上々です」と、3冠に向けて自信満々だ。
チームの平均身長は177・2センチ。昨年の世界選手権で銅メダルを獲得した日本代表より約3センチも高い。その中でもひときわ目を引くのが、182センチの姉果歩に181センチの妹果奈の双子だ。姉はスパイクで12得点、妹はブロックで5得点と、いずれもチーム最多の活躍だった。
ともに青森・淋代小2年でバレーを始め、三沢二中、古川学園と、同じ道を歩んできた。しかし、卒業後は果歩が東レ、果奈がNECとVプレミアリーグで初めて進路が分かれる。「別々でライバルの方が成長する」(果歩)。今日9日の決勝が、2人でプレーする最後の試合となる。
相手は1、2年時に春高(選抜)決勝で敗れた東九州龍谷だ。「去年の春高が終わって、東龍(東九州龍谷)だけを見てやってきた」(果歩)。果奈も「絶対にリベンジ」と燃えている。3冠を達成すれば、くしくも双子の西堀姉妹(現ビーチバレー)がいた99年古川商時代以来。双子は、古川にとって勝利の女神となる。【吉松忠弘】