すっかりドジャースの大黒柱としてチームメートからも、ファンからも愛される大谷翔平。今回、MLB初取材の「ケンケン」こと日刊スポーツ横山健太カメラマンが写真とともにフレッシュな視点でレポートします。
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6月28日~30日の対ジャイアンツ戦がオラクル・パークで行われた。オラクル・パークと言えば、狙うはスプラッシュ・ヒット! 右翼フェンス後方がサンフランシスコ湾の入り江になっているため場外ホームランのほとんどは海に飛び込むため名付けられたヒットだが、独特の構造と高いフェンス、そして海からの向かい風が相まって、打者不利な球場であり、特に左打者には非常に不利であるといわれている。ただ、何と言っても6月の大谷はホームラン量産態勢の絶好調ときてるので日本人初スプラッシュを狙って撮影の位置取りは3戦ともライトスタンドに陣取ると決めて臨んだ。(厳密に言うとアウェイチームが海へホームランを放ってもスプラッシュ・ヒットとは言わないらしいが、、、)
結果から言うと、この3連戦の大谷はホームラン1本でセンターへの打球だったため、実現しなかった。3日間のグラウンドと海を交互に見つめながらの撮影は、最初は気が張っていただけだったが、だんだん楽しくなってきた。試合前になると、50隻以上のカヌーやヨットに乗ったファンが集まってきた。3時間ほど続く試合で1発を待つ人々はどんなことをしながら過ごすのだろうと注意深く見ていると、さすが自由の国、それぞれ色々な楽しみ方を見せてくれた。お菓子を食べながら待つ子ども、だんらんの時間を過ごす家族、バーベキューを楽しむファン、ひなたぼっこをしながらうたた寝をする人、日本では実現できないがこれも1つの野球観戦の景色なんだなとメジャーリーグの奥深さを感じた。
そんな中で犬を連れてカヌーに乗ってる人を何人か見た。もしホームランが海に飛んできたら犬が真っ先に泳いでボールを取りに行ったりするのだろうか。大谷のホームランボールを犬が取りに行く光景を想像すると、、、めちゃくちゃ良い写真だ!今シーズンはかなわなかったが、来年も継続して狙いに行きたい!!【横山健太】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ケンケンのWEEKLY SHO!Time!!」)