今年こそ-。昨年は大幅な体重減からチャンピオンズC挑戦を断念した大井のミックファイア(牡4、渡辺和)。陣営が長らく視野に入れてきた舞台とあって今年は早くから秋の目標に掲げ、入念に調整された。
体重減の要因はダービーグランプリ出走のための盛岡までの長距離の往復。輸送競馬そのものは一時的に認定厩舎に移動していた羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービーで経験していたが、近距離の当日輸送とは違った。だが1年ぶりに盛岡まで往復した前走の南部杯は「帰ってきて3日後にはレースと同じ体重に戻っていた」と渡辺和師。肉体だけでなく精神的にも大人になったという。
フェブラリーSの前には爪の不安で1週前追い切りを自重。それを繰り返さないために今回は直前に牧場での調整を挟んだ。千葉県のニューエラでウッドチップの坂路で1週前追い切りを済ませて帰厩。追い切りのたびに「胃が痛い」と苦笑いの師だが、その甲斐もあり、26日の最終追い切りも無事に終えた。舞台は中京こそ初めてだが、距離はレースレコードで圧勝した羽田盃以来の1800メートル。いよいよ本領発揮を期待できる条件が整った。【牛山基康】