皆様いかがお過ごしでしょうか。秋のG1がいよいよ始まりますが、今回も夏競馬のお話をしたいと思います。
私の地元・京都では8月16日の五山の送り火を終えると夏の終わりを感じます。その2日後、18日にやってくるのが私の誕生日です(知らんやん)。そんなおめでたい日に行われたG2札幌記念。今年はパリ五輪で日本馬術界92年ぶりのメダルを獲得された戸本一真選手が誘導馬に騎乗されていて、大変盛り上がっているように感じました。
さてその札幌記念ですが、今年も難解でありながら楽しみな好メンバーがそろい、新聞を眺めながらワクワク。というのも推し馬さんであるノースブリッジ号が出走するからです。ノースブリッジ号の母であるアメージングムーン号、通称ムーコちゃんは厩務員さん時代に担当させていただいたお馬さんでした。なので私にとってノースブリッジ号は孫馬さんであり、推し馬さんなのであります。まだお会いしたことはございませんが(笑い)。
レースは、絶好のスタートを切ったアウスヴァール号の2番手にノースブリッジ号。流れはすごくいいように感じました。アウスヴァール号の鞍上はこの日好調だった古川吉洋騎手。そして後ろには人気どころの強豪たちが控えています。そんな中、4角を絶好の手応えで回ってきたノースブリッジ号。実家だったので声を出すのは我慢していましたが、先頭でゴールした時は岩田康誠騎手と一緒にガッツポーズをしていました(笑い)。
いい誕生日プレゼントをもらえたなんて幸せな気持ちでテレビを見ていると、表彰式の様子が映し出されました。そこで私は思わず二度見。というのも、大写しになっているノースブリッジ号の横に先輩女性厩務員さんが。「久美さんやん!」と我慢していた大声が出てしまいました(笑い)。
その先輩女性厩務員さんは松島久美子さん。久美さんとの出会いは夏の北海道出張でした。久美さんをはじめ美浦の方とは普段なかなかお会いする事はかないませんが、出張先で女性厩務員さん、女性調教助手さんが滞在する時は皆で一緒に食事会などをして交流を深めます。久美さんともそんな交流会でお話しさせていただいたのがきっかけでした。
これはご本人には話したことがなくここで初めて書きますが、お話しする前の久美さんの第一印象は「超クール」。背がすらっと高くスタイル抜群で、特に引き運動、乗り運動されている姿がカッコイイ…というか「美しい」人だなと思っていました。私のようなどんくさいお調子者は嫌悪されるのではと思いながら話してみると、とても気さくで笑顔がチャーミングな方で、私は心の中で思わず「久美さん、萌えっす!」と叫んでいました(笑い)。これを見て久美さん、ひいてはるかも(笑い)。
その久美さんが表彰台にいはるのをもう1度確認して、すぐにメッセージを送りました。今思うと大変失礼だったのですが、その時は興奮して「久美さん、ノース君の担当してはるんですか?」と、おめでとうございますよりも先に聞いていました。というのも、以前お話ししたときは別の方が担当されていた記憶があったからです。すると久美さんから「前に担当されていた方が異動され、今回から担当していました。これだけの馬だから無事レースに送り出せて燃え尽きていたら、ノースブリッジ号からすごいご褒美がもらえたよ」というお返事が。
同じ仕事をしていたのでそのプレッシャーは大変なものだったのではないかと想像できました。しかし、そんなお馬さんを任されるという事が信頼されている証拠やなと改めて尊敬いたしました。久美さんは続けて「ママのアメージングムーン号は千晃ちゃんが担当していたって女子メンバーで話していたんだよ。思わぬところで女性厩務員さんがつながっていてうれしい」と、何ともうれしいお言葉をくれはりました。
その後、ノース君やムーコちゃんのお話をしながら私はあることに気付きました。それはムーコちゃんの母であるビッグテンビー号も私の尊敬する女性調教助手さんの梅内栄子さんが担当されていたのです。親子3代、東西女性厩務員さんが担当しているなんて、なんてすてきなご縁でしょう。競馬界に女性が増えてきたとはいえ、なかなかないのではないでしょうか。そう考えると、近年担当させていただいたお馬さんの産駒が本当にすごい走りをみせてくれはります。
ノースブリッジ号をはじめ、ピューロマジック号、バグラダス号、メディーヴァル号(母・メジェルダ号、祖母・メリュジーヌ号)、ディープボンド号(母ゼフィランサス号)と秋競馬でも活躍してくれはりそうなお馬さんたちがズラリ!今から楽しみで仕方ありません。実はここ最近、孫馬さんたちの活躍で、私の周りでは「坂井晴れ女説」に続き「坂井担当馬の産駒は走る説」が出ています(結構言われます・笑い)。馬券を買う時の参考にしてみてください(笑い)。
そんな冗談はさておき、改めましてノースブリッジ号と関係者の皆様、本当におめでとうございました。今度、久美さんや栄子さんにお会いできたらビッグテンビー一族あるあるを語らいたいなと思います。
偉大な母・ビッグテンビー号の代表産駒といえば、短距離のスペシャリスト・ローレルゲレイロ号を思い出します。ローレルゲレイロ号も優勝したスプリンターズS。話題の持っていき方が強引でしたが(笑い)、電光石火の6ハロン戦、どんなレースが展開されるか楽しみです。
今回はこのあたりで。皆様ごきげんよう。