<リオ五輪:柔道>◇12日◇男子100キロ超級決勝
決勝戦は残念な試合だった。原沢選手は初戦から冷静に相手に合わせる組み手で落ち着いて試合を運べていた。一方のリネール選手は以前の強さがなくなって、技で勝つより組ませないで指導で勝つレベルに落ちていたので、決勝は原沢選手につけいる隙があるとワクワクしていた。しかし、その内容は面白みに欠けたものだった。
リネール選手は道着をつかみにくる相手の道着を切って、切って、組ませないことを第一に考える。そこで指導をリードして、あとは逃げ切ることに終始した。いまのルール改正はしっかり組んで投げることを志向しているはずなのに、最も注目される五輪の100キロ超級の決勝戦で、技が出ない試合を見させられる。関心がなくなるだろうし、以前の面白くないと批判された時期に逆行しているようだった。持って投げる、柔道の原点を貫く日本柔道で、この手法を打破していく必要があるだろう。(92年バルセロナ五輪金メダル)
日刊スポーツ リオ五輪評論家
古賀稔彦(柔道)
バルセロナ五輪金メダル「平成の三四郎」が日本柔道を解説。
伊東浩司(陸上)
10秒00の男子100メートル日本記録保持者が、躍動する日本の陸上を解説。
瀬古利彦(マラソン)
五輪2度出場、往年の名ランナーが日本の陸上を評する。
野口みずき(マラソン)
アテネ五輪金メダリストが長距離日本代表を解説。
高橋繁浩(競泳)
平泳ぎで五輪2度出場。テレビ解説でもおなじみの中京大教授が日本のスイマーを分析。
小谷実可子(シンクロ)
ソウル五輪銅メダリスト「永遠のマーメイド」が復活狙う日本のシンクロを解説。
池田信太郎(バドミントン)
「イケシオ」コンビでロンドン五輪出場。躍進する日本のバドミントンを解説。
米田功(体操)
アテネ五輪団体総合金メダリストが日本体操陣を分析。
セルジオ越後(サッカー)
ご意見番がサッカー五輪代表を辛口チェック。
秋田豊(サッカー)
W杯2度出場の熱血ディフェンダーがサッカー五輪代表を解説。
宮崎義仁(卓球)
2012年ロンドン五輪男子代表監督が、連続メダルを狙う日本の卓球を解説する。
伊藤華英(競泳)
高校生で日本代表入りし、美女スイマーとして五輪に2度出場。選手目線の細かすぎるエピソードを交えて競泳陣の奮闘ぶりを解説します。
高橋有紀子(バレー)
インドアで2度、ビーチで2度の五輪出場。4大会連続入賞という日本女子バレー界唯一の記録を持つ。2大会連続メダルを目指す日本のプレーを分析します。
植松鉱治(体操)
絶対王者・内村に最後に個人総合で勝った元鉄棒日本チャンピオンが、頂点を目指す体操ニッポンの演技を解説します。