<リオ五輪:バドミントン>◇18日◇女子ダブルス決勝

 第3ゲーム16-19の場面からの5得点に、タカマツペアの強さが表れています。

 ◆17点目 松友のうまさ。前に出る速さ。相手が対応しきれていません。

 ◆18点目 勝利の勢いをつける1本を挙げるならこの1本。松友のクロスが決まったのは、前段階があります。それまでは左サイドからは、ほとんどストレート。もしくは真ん中に打ってきた。だから相手もそのサイドを詰めて警戒しているのを松友もしっかり見えていた。絶対に決めなくてはいけない場面で相手の裏をつき、反応させませんでした。

 ◆19点目 2人が縦になっている真ん中を相手は狙ってきたんですけれど、松友がそれを読んで、前に詰めた。相手も計算済みだったんですけれど、それを自分の攻撃に鋭く転じています。

 ◆20点目 松友が前に行って、すこし守備が甘くなったんですけれど、このイラストの前の高橋のバックでのレシーブ。この守備力が決定的でした。

 ◆21点目 最後は前後になる速さとバランス。そして最後は高橋の正確に正面を相手の嫌な場所を捉えるスマッシュですね。

 高橋のスマッシュが速いわけでなく、松友の前衛も背が低い。身長の高い選手にもバランスを崩しながら攻撃し、長いラリーも負けないし、ネット前の細かいところも松友は負けない。松友の前への入り方、高橋の後衛での献身的なプレー。攻守の切り替えの速さ、プレーの幅の広さが世界ランク1位ですね。身長やパワーではなく、しっかりシャトルコントロールできることが一番です。

 金メダルをとってくれた貢献度は計り知れません。功績を無駄にしてはいけない。20年東京五輪に向かって、注目していただけたことは現実。今後、大会の運営、集客など、全力で盛り上げていかないといけません。(北京、ロンドン五輪代表)