<重量挙げ選手におすすめのレシピ>
ロンドン五輪銀メダリストで、3大会連続で五輪出場する三宅宏実をはじめ、数多くの五輪選手を輩出してきた法大重量挙部は、17年前から栄養サポート会社「Office LAC-U」の栄養指導を受けている。担当する大島夕佳さんが夕食の献立を作成。ポイントを解説してもらった。
◆名門法大重量挙部の専属栄養士が解説
- 大島さんが作った法大重量挙部の献立
重量挙げ選手におすすめの献立
・ガパオライス(主食・主菜)
・切干大根とツナのゆずポン酢和え(副菜)
・カボチャと牛肉のサラダ(副菜)
・桜エビの中華スープ(汁物)
・グレープフルーツ(果物)
◎ガパオライス
重量挙げは、力だけでバーベルを持ち上げているように思われがちですが、自分のイメージ通りに身体を動かす研ぎ澄まされた感覚も重要な競技です。普段口にすることが少ない食材を使うことで、味覚や嗅覚から脳を刺激することも意識しています。
今回紹介するのは、タイの定番料理ガパオライス。筋肉を大きくするために、タンパク質の量を確保し、さまざま種類から摂る工夫をします。このレシピでは肉・大豆・卵から摂取できます。
◎切干大根とツナのゆずポン酢和え
カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類がポイント。これらは、骨の材料になるだけでなく、神経伝達をスムーズに行う上では欠かせない栄養素です。1日に長時間練習をする選手にとって、これらの消耗が非常に多くなるため、日頃から摂取することを意識することが大切です。
◎カボチャと牛肉のサラダ
練習日は特に、主食だけでなく、おかずからもエネルギー源となる炭水化物を摂ることをおすすめします。カボチャは炭水化物が豊富です。ブロッコリーには、エネルギー源を使う際の補酵素として働くビタミンB群が含まれ、エネルギー源の利用効率を高めます。
また牛肉が豊富に含む鉄分は、炭水化物とともにスタミナ維持に不可欠な栄養素。筋肉量が多いウエイトリフターにとっては、不足しがちな栄養素ですので、意識して摂取してください。
◎桜エビの中華スープ
桜エビやチンゲン菜にはカルシウムが豊富です。桜エビはスープに利用することで柔らかくなり、消化が良くなります。食事の順番は、汁物から摂るといいでしょう。練習で疲れた身体をホッとさせることと、「これから食べ物が入ってきますよ」と胃腸にサインを送ることで、食事をする準備が整い、より食べ物と身体が調和すると考えるからです。
◎グレープフルーツ
トレーニングをすることで、筋肉に傷がつき炎症が起こります。その炎症を抑える栄養素がビタミンC。グレープフルーツに含まれるビタミンCとクエン酸で、疲労回復を促し、ケガを予防します。
重量挙げ選手へのおすすめレシピ:ガパオライス
- ガパオライス
<材料(2人分)>
ご飯 600g
鶏ひき肉 150g
水煮大豆 20g
バジル 4枚
タマネギ 1/2個
ピーマン 1/2個
ニンジン 1/3本
ニンニク 2g
輪切り唐辛子 4~5切れ
ごま油 小さじ1/2
A.醤油、みりん、酒 各大さじ2
A.オイスターソース 大さじ1
A.砂糖(きび砂糖) 小さじ2
A.鶏ガラスープの素 小さじ2
A.塩、こしょう 各適量
卵 2個
サラダ油 小さじ1/2
<作り方>
(1)大豆、タマネギ、ピーマン、ニンジン、ニンニクをみじん切りにする。
(2)ごま油で、ニンニク、唐辛子を炒める。
(3)(1)の野菜と鶏ひき肉を(2)に入れて炒める。
(4)Aを合わせて(3)に加え炒める。
(5)バジルを入れてサッと炒める。
(6)目玉焼きを作る。
(7)器にご飯を盛り、ガパオと目玉焼きをのせる。
「アスレシピ」はスポーツを頑張る中高生と保護者のための栄養・食育サイトです。スポーツの現場でサポートする管理栄養士や選手の食事情報が満載です。