高校野球の近畿エリアはこれから勢力図が変わっていくのか-。第97回選抜高校野球大会(来年3月18日開幕、甲子園)の出場校選考の重要参考資料となる秋季近畿大会(ほっともっとフィールド神戸)が4日、兵庫王者の東洋大姫路の17年ぶりの優勝で幕を下ろした。近畿地区の来春センバツ一般選考枠は6枠。選考候補は以下の通りだ。

【24年秋季近畿大会結果】

▼優勝 東洋大姫路(兵庫1位)

▼準V 智弁和歌山(和歌山1位)

▼4強 天理(奈良1位)

▼4強 市和歌山(和歌山3位)

▼8強 滋賀学園(滋賀1位)

▼8強 滋賀短大付(滋賀2位)

▼8強 大院大高(大阪3位)

▼8強 立命館宇治(京都1位)

4強以上は選出が確実で、残り2枠を8強入りした4校で争う構図となっている。そこで、昨年のセンバツ出場校と比較してみた。

【23年秋季近畿大会結果】

▼優勝 大阪桐蔭(大阪1位)

▼準V 京都外大西(京都1位)

▼4強 耐久(和歌山1位)

▼4強 京都国際(京都2位)

▼8強 報徳学園(兵庫1位)

▼8強 近江(滋賀1位)

▼8強 履正社(大阪2位)※センバツ出場せず

▼8強 須磨学園(兵庫2位)※センバツ出場せず


8強入りが丸々入れ替わった。古豪の東洋大姫路の復活が印象的な大会となったが、甲子園常連校の早期の敗退も目立った。大阪桐蔭や昨夏初の日本一に輝いた京都国際、2年連続センバツ準Vの報徳学園が不在の大会となり少々寂しさはあるが、新たな風が吹くことはワクワク感もある。

大阪では春の府大会を制した大院大高が着実に力を付けてきており、昨夏8強入りした滋賀学園も近年で同県の絶対王者だった近江を上回る勢いをみせている。勝ち続けることの難しさを痛感した秋でもあった。 少し気は早いが、来夏は常連校が意地をみせるのか、それとも新興勢力が牙城を作り上げるのか。25年は近畿エリアにとって分岐点となるシーズンになるかもしれない。【アマチュア野球担当=古財稜明】