「まず1つは先発の役割として、長いイニングを投げるというこだわり。もう1つは近年、200イニングを投げてる人がいない状況があるので、1つの目標として投げたいなと」
今季は両リーグ最多となる183回を記録し、2年連続で170回を超えた。自身2度目の開幕投手を務め、1年間先発ローテを死守。26試合に登板し、13勝4敗、防御率2・16と抜群の安定感とともに、イニング数が高く評価され、2年連続で「JERAセ・リーグAWARD年間大賞」を受賞した。
今永、バウアーが去る中、エースとしてチームをけん引した。ポストシーズンでは、阪神とのCSファーストステージ初戦で左太もも裏を肉離れ。完治を待たず、2連敗で迎えた日本シリーズ第3戦に先発し、7回1失点で白星を挙げた。自らの快投で日本シリーズの流れを変え、26年ぶりの日本一を達成した。
この日の契約更改では、倍増の2億1000万円でサインした。昨オフ、大台の1億円を超え、2億円も突破。昇給分の使い道については「税金がすごいんで税金が払えるように頑張りたいです」と笑いを誘いながら「来年、しっかりと自分の役割を果たしていきたいです」と力を込めた。
今オフはさらなる高みを求め、平均球速の向上をテーマに設定した。「今年の平均球速が145キロを下回ってたので、最低でも145。146~147くらいいけたらいいのかなと思います」。イニングも、平均球速も、“東MAX”を更新し、チームを頂点へと導く。【久保賢吾】
◆シーズン200イニング以上投げた投手 最後に達成は18年菅野(巨人)で、DeNAでは横浜時代の06年三浦が最後。現12球団ではソフトバンクと並び、200イニング達成者が最も遠ざかっている。DeNAで200イニング以上投げた投手は21人(59度)いるが、平成以降で達成は05、06年の三浦だけ。達成者が1人しかいないのはDeNAだけと、近年はなかなか大台に乗る投手が出ていない。また、左投手で達成したのは63年鈴木隆が最後。東が来季達成すれば球団左腕では62年ぶりになる。
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