【ボクシング】日本Sフライ級7位比連崎爽晏楽が初TKO勝利「TKOがついてきた」
<プロボクシング:アンタッチャブルファイト>◇2日◇東京・後楽園ホール
日本スーパーフライ級7位の比連崎爽晏楽(ひれざき・そあら、28=川島)がプロ13戦目で初TKO勝利を挙げた。20年全日本同級新人王の久保春平(27=パンチアウト)との同級8回戦に臨み、8回0分50秒、レフェリーストップによるTKO勝利を挙げた。比連崎は「僕が取れなかった全日本新人王の久保俊平選手に勝てたことがうれしい。それにTKOがついてきた」と喜びを表現した。
同級では高身長となる170センチの比連崎は右アッパーで久保の顔面をはねあげた。フットワークを生かしながらアッパー連打、右ストレートを的確にヒットさせると、6回には久保の右目上を切り裂いた。鼻血も出始めた久保の重圧を回避しながら右ストレートを打ち込み、最終8回には打ち合いを続けてレフェリーストップに追い込んだ。
これで11勝(1KO)2敗の戦績となった比連崎は「相手は手数も多く、足も使える選手。本当は下がらせたかったが、自分がプレッシャーを受けてしまった。これまでKOがなかったのは気にはならなかった。できたらいいなと。自分はパンチがないので。流れの中で倒せたらと思う」と冷静に振り返った。
プロ初TKO勝ちとなった「まな弟子」に対し、所属ジムの川島郭志会長(54)は「守った時のバランスが悪い。技術と冷静さが必要。厳しいようだが、日本王座を狙う上では大切。あとはスタミナ。今よりもっとやらないといけない。今日の採点は100点満点で60点。厳しいこと言うのは期待の表れ」と説明。来年にはトップアマとの対決、ランカー対決が想定されている。比連崎は「もっと出げいこしてスパーリングしていきたい。来年はアマ選手やランカーと戦えるレベルまで早くいきたいなと思っている」と気持ちを引き締めていた。【藤中栄二】