【陸上】北口榛花の出身の旭川市長「北口の日」「北口記念陸上競技場」を提案 本人は北口ロード
迷言の次は“北口ロード”?
パリオリンピック(五輪)陸上女子やり投げ金メダルの北口榛花(26=JAL)が金メダルを獲得したパリ五輪で発した「名言が残せなかった」が2日、今年を代表する言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10に入った。同日、都内で表彰式に出席し、本人も驚きの選出に笑顔。さらに夜に都内で行われたイベントでは、生まれ育った北海道・旭川市の今津寛介市長への珍要望も飛び出した。
◇ ◇ ◇
北口が目を丸くして驚いた。「いや、本当にどうしちゃったんだろう…」。パリ五輪のメダリスト会見で発した言葉が、年末恒例の新語・流行語大賞で「名言が残せなかった」がトップ10入り。「名言を残すのは難しいと身にしみた」とつぶやきつつ、飾らない姿勢は変わらない。「準備したことを話すよりも、その時の気持ちを話したほうがいい。このスタイルでいこうと思う」といつものように豪快に笑った。
マラソン以外の種目で日本女子初の金メダルをつかんだ世界女王は、トレードマークの笑顔でも列島を明るく照らしている。地元・旭川市の今津市長も「北海道を超えて、日本、世界の北口さん」と感激。敬意を表して「北口の日」「北口記念陸上競技場」「北口のモニュメント」の3つの“公約”を打ち出した。
提案を伝え聞いた北口は「市長さん大丈夫かな…」と大笑い。ただ、まんざらでもない様子で「モニュメントを作るなら、北口榛花ロード的なのがいい。日本記録を更新するたびにラインとか引いて、工事していただいて…」と“珍要望”を発出した。異例の逆提案に市長もノリノリで「北口さんを市民は応援していく」と実現に前のめり。実際に検討を重ねていくと約束した。
その飾らない姿勢のまま、来年9月の世界選手権東京大会へも歩みを進める。「タイトルというタイトルは全て取ったけれど、それでもまだ目指すべきところがある」。あと60センチと迫るアジア記録(67メートル98)更新、そして夢の70メートルへ。自分なりの道を進み、念願の“北口ロード”を何度でも延長していく。【藤塚大輔】