- ボンネットを上げてガスを注入する天然ガス自動車(撮影・松本俊)
またトラブルか? タクシードライバーがガソリンスタンドへ車を入れると、ボンネットを開けて作業を始めた。リオに来てから、ホテルでお湯が出ないなど周辺からは悪い話ばかり。先を急ぐ身ながら、ついに洗礼を浴びる時が来たかとため息交じりに車外へ出た。
修理している雰囲気はなく、エンジンルーム内へチューブをつないで静観している。運転手に聞くと天然ガスを注入中とのこと。ブラジルではガソリンが高価なため、安価な燃料代で走れるガス車が人気だと説明して笑った。
乗り心地は変わらない。日本にもLPガス車はあるが、最近は電気自動車(EV)の普及が著しい。世界的にはまだなじみの少ないこの天然ガス車が安価を理由に勢いづくのか、ガス欠して止まるのか。日本勢のメダル獲得だけでなく、今後の次世代自動車レースの結果も楽しみになった。【松本俊】