ドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1~東京湾大海戦~」は、前半は映画に未公開シーンを加え、後半はその続きとなる沖縄沖海戦、東京湾海戦が舞台となる壮大なバトルシーンを描いた。海江田は、天才的な操舵(そうだ)で幾つもの海戦を潜り抜け、海上自衛隊をも巻き込んだ東京湾での大海戦で米第7艦隊を圧倒し、国連総会へ出席すべくニューヨークへ針路をとった。
「-北極海大海戦」では、原作漫画随一のバトルシーンとなった北極海大海戦と、連載当時にテレビ特番が組まれるほどの社会現象となった「やまと選挙」を描く。冷たい北の海で繰り広げられる緊迫の魚雷戦。砕ける流氷を回避しながら、最新鋭潜水艦同士が激しくぶつかり合う。公開された新ビジュアルでは、オーロラが空に浮かぶ氷山のはざまから深海へと飛び込んでいく、やまとの姿が描かれ、これから起こる壮絶な戦いを予感させる。
撮影は8~10月に行われた。大沢は「前作にて東京湾を脱出した『やまと』は、この物語最大にして最も厳しい米軍との戦いへと突入します」と説明した。
「沈黙の艦隊」の魅力の1つは「核抑止力をもって世界平和をいかに達成するか」という問題提起を軸にした、重厚な政治サスペンスだ。「-~東京湾大海戦~」では、東京で笹野高史(76)演じる日本の竹上登志雄内閣総理大臣と会談した海江田とやまとを、東京湾内に沈めようとする米国の第7艦隊との戦闘が最大の見どころとなった。大沢は「政治ブロックでは、今の日本と重なるような竹上総理による解散総選挙、さらに『やまと』の運命を大きく左右する新たなキャラクターの登場。前作を超える迫力とスリル、そしてドキドキワクワクがこれでもかと詰め込まれた作品になっております」と説明。「やまと、米軍、政治家、報道陣--それぞれの人物の、感情の交錯や葛藤もぜひ注目していただきたいと思います」と呼びかけた。
吉野耕平監督 かわぐちかいじ先生の「沈黙の艦隊」の世界の実写化に、再び参加することができ光栄です。北極海の大氷原下で最強の敵に挑む海江田と「やまと」のクルーたち。そして未曽有の選択に揺れる日本。シリーズ屈指のドラマチックな物語と、登場人物たちそれぞれの想いを余すことなく劇場の大スクリーンにお届けできるよう、作り手の1人として全力で戦い抜きたいと思います。
松橋真三プロデューサー 今夏「キングダム」で劇場を大いに沸かせ、感動の嵐を巻き起こした大将軍・大沢たかおさんが、「沈黙の艦隊」最新作で海江田四郎として帰還します。「沈黙の艦隊 シーズン1~東京湾大海戦~」は、おかげさまで絶賛の声を多くいただき、配信直後に続編のグリーンライトを獲得して、すぐに脚本にとりかかりました。皆さまからの大反響に応えるべく、次作はさらなるスケールアップを狙いたい。かわぐち先生にもそうご相談して、映画「北極海大海戦」として制作いたしました。北極海を舞台にした日米の潜水艦バトル、そしてその先にある感動のストーリーを、是非劇場の大スクリーンでご堪能ください。観たことのない迫力の映像体験ができることをお約束します。
◆「沈黙の艦隊 北極海大海戦」冷たく深い北の海を、モーツァルトを響かせながら潜航する、やまと。「大」いなる平「和」と名づけられた原子力潜水艦は、米第7艦隊を東京湾海戦で圧倒し、ニューヨークへ針路を取り、米国とロシア国境線のベーリング海峡にさしかかった時、背後に1隻の潜水艦が迫った。それは、ベネット大統領が「核テロリスト やまとを撃沈せよ--」と送り込んだ、やまとの性能をはるかに上回る米国の最新鋭の原潜だった。時を同じくして、日本では衆議院解散総選挙が行われる。やまと支持を表明する竹上首相(笹野高史)は、残るも沈むも、やまとと運命を共にすることとなる。海江田四郎(大沢たかお)は、この航海最大の難局を制することができるのか。オーロラの下、流氷が浮かぶ北極海で、戦いの幕が切って落とされる。
◆「沈黙の艦隊」実写化の経緯 大沢が、出演した19年の映画「キングダム」の一連のシリーズを手がけるクレデウスの松橋真三プロデューサーから声をかけられ、21年ころから企画を進めた。かわぐち氏への企画プレゼンから、防衛省、海上自衛隊との協力体制の構築まで行った。22年夏から始まった撮影では、日本で初めて海上自衛隊・潜水艦部隊の撮影協力を得て、実際の潜水艦を使用することができた。そこに日本屈指のVFX技術を融合し、臨場感あふれる映像、作品を作り上げ、連載から約30年の時を経て映画化を実現。23年9月29日に公開し、興行収入13億4000万円を記録。「-~東京湾大海戦~」は、今年2月9日から全8話を240以上の国と地域で世界独占配信。Amazonプライムビデオが日本の劇場版映画を製作したのは国内で映像制作をスタートして5年で初めてだったが、その後、ドラマシリーズとして全世界に配信するのも初めて。12月時点で、日本のAmazonオリジナル作品で歴代1位の国内視聴数を記録した。