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第17回日韓大会

不吉の蛇は故意だったのか


 韓国マスコミからため息が漏れた。1次リーグを突破し、決勝トーナメント1回戦でイタリアとの対戦が決まった時、韓国報道陣は「トルコと対戦する日本がうらやましい」と口をそろえていた。

 決戦の前日、山のふもとにあるイタリアの宿舎に蛇が現れ、大騒動となった。同国では不吉とされるが、いるはずのない廊下で見つかったことで「アウエーの洗礼」との見方が広がった。しかしホテル側は「山から下りてきたのでは。これから注意します」とあっさり片付けてしまった。

 審判の買収疑惑などが持ち上がったが、韓国はゴールデンゴールで勝った。ただ、疑惑の判定とも言われ、イタリアイレブンの怒りは収まらなかった。翌日同チームが宿舎を離れた後、蛇が出たホテルの各部屋のテレビ、冷蔵庫、ドアなどが壊されていたという。

 韓国は続くスペインもPK戦の末に破り、アジア勢初の4強という快挙を達成した。準決勝でドイツには負けたが、試合を重ねるたびに、胸に「BE THE REDS(赤になろう)」と書かれた真っ赤なTシャツが飛ぶように売れた。ソウル市内には50万人以上の国民が集まった。

 大会後、ヒディンク監督は韓国の英雄となった。韓国協会から続投を要請されたが、断って母国オランダリーグのPSV監督に就任した。韓国にお世話になったお返しと、同代表MF朴智星と李栄杓を連れて帰国。2人をじっくり育て、世界レベルの選手にした。現在も、韓国国民が最も尊敬する外国人はもちろん「ヒディンク」。その気持ちは何年たっても変わらないはずだ。【02年大会取材・盧載鎭】

















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