【阪神】門別啓人、大人気「1日先生」も野球少年ゼロ !? 師走に感じたプロ野球選手の偉大さ
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
師走にプロ野球の偉大さを感じる出来事があった。昨年12月、阪神門別啓人投手(20)がJFA主催の「夢の教室」で、大阪・高石市の清高小を訪問した。
参加したのは5年1組の児童22人。冒頭から体育館でボールを使ったゲームなどでふれ合い。子どもたちから「モンちゃん」の愛称で呼ばれるなど、大盛り上がりでにぎやかな空間だった。「きっと野球好きの子が多いんだろう」と勝手に予想していた。
ところが、ふたを開けてみると野球をしている子どもはゼロ。サッカーなどの他競技を習う子や兄弟が野球をしていると話す子はいたが、実際にプレーしている子どもはいなかった。
驚きと同時に、逆にすごみを感じた。門別が軽めの投球を実演した際だ。子どもたちからは「はや!」、「本気でお願い!」など感動の声が飛んでいた。この日の子どもたちにとっては、普段なじみの少ない野球。それでも送られた声援の数々は興味津々そのものだった。経験にかかわらず、子どもたちがプロ野球選手に持つ憧れや尊敬を改めて感じ取った。
門別自身も「すごく元気な子たちで。めちゃくちゃ良かったです」と充実の笑顔で振り返った1日。子どもたちが憧れる選手たちの姿を少しでも届けられるよう、25年も追いかけていきたい。【阪神担当=波部俊之介】