辰吉寿以輝の現在地<19>妻優さんに聞く後編「俺より詳しい」衝撃の平成3羽がらす

平成のカリスマ、丈一郎を父に持つ辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)。

日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩む。

12月に東洋太平洋スーパーバンタム級王者中嶋一輝(31=大橋ジム)に挑戦することが決まった。

プロ10年目で初のタイトルマッチを前に、家族は何を思うのか。

結婚9年目を迎えた妻、優さん(26)に話を聞いた。

ボクシング

辰吉寿以輝の家族。後列左から長男の秀弦(しゅうげん)くん、妻の優さん、辰吉、前列は長女の莉羽(りう)さん(撮影・益田一弘)=2024年9月9日、大阪帝拳ジム

辰吉寿以輝の家族。後列左から長男の秀弦(しゅうげん)くん、妻の優さん、辰吉、前列は長女の莉羽(りう)さん(撮影・益田一弘)=2024年9月9日、大阪帝拳ジム

「旦那やったらまだ見られる」

寿以輝は、下半身強化のために、ロードワークに出ていた。

ボクシングは、ハードなスポーツだ。

夫の職業がボクサーであるについて、妻はどう感じているのか。

昼下がりで会員がまばらなジムで、優さんに続けて聞いた。

―るみさんは寿以輝君の試合をまともに見られないですよね。いつも下を向いてます。優さんはどうですか

ちょっと旦那と子供で違うかもしれない。(るみさんの)気持ち、わかります。私も息子が生まれてボクシングしたいって言われたら絶対嫌や。見られないし。でも、旦那やったらまだ見られる。もちろん怖いですけど。

―はい

だから子供だともっと怖いんじゃないですかね。やっぱり減量とかもあるし。

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スポーツ

益田一弘Kazuhiro Masuda

Hiroshima

広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。