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日本 松坂5回0封、俊介も続け!

<WBC:日本6−1メキシコ>◇2006年3月14日◇2次リーグ◇エンゼルスタジアム

 【アナハイム(米カリフォルニア州)14日(日本時間15日)】怪物が、メキシコ打線を力でねじ伏せ、王ジャパンの夢をつないだ。国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」2次リーグ第2戦のメキシコ戦で、先発の松坂大輔投手(25=西武)が5回1安打2奪三振と完ぺきな投球を披露。「誤審」騒動を払しょくし、150キロを超す剛球で抑え込み、負ければ2次リーグ敗退の危機を救った。1勝1敗とした日本は今日15日(同16日)韓国戦に勝てば、16日のメキシコ−米国戦の結果を待たず、4強進出が確定する。

 力で押した。最後は狙って三振を奪いにいった。米西海岸アナハイムのマウンドで、松坂が真骨頂を見せた。西岡の悪送球で招いた2回1死三塁のピンチ。

 松坂 こういう状況はいつも心の中で準備している。前にボールを飛ばさせたくなかった。三振を取りにいきました。

 7番オヘダを内角高めのストレートで狙い通り空振り三振に切って取ると、8番バレンズエラまで8球中7球をストレートで押し続けた。最後はこの日最速の94マイル(約151キロ)で、中飛にねじ伏せた。「ここ3試合でストレートは今日が一番良かった。それがこの結果に結び付いたと思う」。直球狙いのメキシコ打線相手に、勝負どころでも平然と投げ込む。5回1安打、打者17人に73球。最後まで力の違いをまざまざと見せつけた。

 「誤審」騒動で米国に敗れ、準決勝に進むためには、絶対に負けられない一戦だった。「負ければ終わりというのは分かっていた。とにかく勝つだけ」と強い気持ちでマウンドに上がった。日の丸を背負い、君が代が流れ、あこがれのメジャー球場で投げる…。心が揺れる要素は多かったが「試合に入ったら普段通りの自分だった」と集中。5回1安打に抑え、王ジャパンの窮地を救った。

 長く日本代表として活躍しているが、決して平たんな道を歩んできたわけではない。メダルを逃したシドニー五輪、銅メダルに終わったアテネ五輪と、共に敗れた最後の試合には松坂が先発した。内容は良くても勝利に結び付かず、「大舞台に弱い」というレッテルが張られたこともあった。

 だが当時、精神的な弱さを指摘する声に対して「それは違う。技術が足りなかったということ」と否定。言い訳せずに、課題を野球技術が未熟であることに置いて、ひたすら鍛錬を続けた。日本代表として、誰よりも喜びも悔しさも味わってきた自負がある。絶対に負けの許されないこの日の大一番で、文句なしの結果を残してみせた。

 メジャー志向が強い松坂に、試合後の記者会見で米国記者から「米国で野球をやりたいか」というストレートな質問が飛んだ。

 松坂 僕自身、メジャーリーグが最高のステージだと思っているし、目標に置いて普段はやっているけど、今回は自分をアピールしようとか、そういうつもりは全くない。日本が一番強いということをアピールしに来ている。

 WBC特別ルールで、50球以上投げた投手は中4日空けなくてはならない。2次リーグ勝ち抜いても、18日(同19日)の準決勝には登板できない。次回登板が可能なのは決勝戦だけになる。「当然投げたい気持ちを持っている」。そのために、負けられない戦いが続く。「今後の登板? もう1試合あると思う。明日(韓国戦)はしっかり応援したいです」。日韓決戦はベンチから勝利への声を振り絞る。【前田祐輔】

 ★日本の準決勝進出条件

 ◆韓国に○ ともに2勝1敗になり、16日のメキシコ—米国戦を待たずに日本の進出が決まる。米国がメキシコに勝つと3チームが2勝1敗で並ぶが、比較条件となる当該チーム同士の失点率(総失点÷守備の総イニング)で、日本は韓国を上回るか同率になる。韓国と同率になるケースは15日の試合で後攻の日本が「最終回2死からの1点差サヨナラ勝ち」する場合しかなく、この場合でも直接対決に勝った日本が韓国より上。

 ◆韓国に△ 米国がメキシコに敗れた場合だけ進出できる。

 ◆韓国に● 米国がメキシコに敗れた場合だけチャンスが残る。米国が敗れると1勝2敗で3チームが並ぶが米国が8回2失点以上なら日本が進出する。

 渡辺の表情には緊張感がみなぎっていた。準決勝進出をかけて今日15日の韓国戦に先発する。メキシコ戦の勝利を見届けた渡辺は「今日がどんな展開であれ、絶対に韓国には勝つつもりでいました。同じ相手に2度も負けられないでしょう」と闘志を隠そうとしない。重圧がかかるマウンドになるが「プレッシャーがない試合より、投げがいがあるし集中できますよ」と、威勢のいい言葉が次々に飛び出した。

 韓国打線は調子がいい。「前回投げて分かっていることがある。それに打線好調はお互いさまですよ。うちの打線も上向きでしょう」。昨年までのチームメート、李承■が絶好調だけに何としても抑えたいところ。渡辺は「この時期にスンヨプ(李承■)がいいのは分かっていたこと。当然、注意する打者ですが(捕手の)里崎もよく知っている打者ですし心配はありません」と、自信のコメントを並べて球場を後にした。

*■火へんに華

(2006年3月16日付日刊スポーツ)







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