◆紙面企画
サッカーに王道あり
◆岩本義弘(いわもと・よしひろ)1972年(昭47)7月24日生まれ。東京都出身。サッカー専門出版社のフロムワン代表取締役社長兼サッ カーキング編集長。イタリアのセリエA、ブラジルリーグなど、海外サッカー中継の解説者としても活躍中。
ギリギリ間に合った開幕戦スタジアム
世界中で最も愛されるスポーツ、サッカー。国や地域、人種も違えばミカタも変わる。そこで、今回から人気専門誌サッカーキングの岩本義弘編集長(41)が加わり、世界の話題を中心にコラムを書きます。お楽しみください。
W杯まで残り1カ月を切った5月19日、ようやく開幕戦が行われるスタジアム、アレーナ・デ・サンパウロの“こけら落とし”が行われた。
11年5月から建設を開始し、当初は13年12月の完成予定だったが、建設作業の遅延に加え、同年11月27日には部材のつり上げ作業をしていたクレーンが倒れ、建物の一部が崩壊し、作業員2人が亡くなるという大事故が発生。当然、工期は大幅な変更を余儀なくされることになり、約半年遅れでの完成となった。
こけら落としとなったブラジルリーグ第5節コリンチャンス対フィゲイレンセは、今季無敗で3位につけていたコリンチャンスが、今季2部から昇格してきたチームであり、開幕4戦全敗、しかも4試合無得点だったフィゲイレンセに0―1で敗れるという波乱の展開となった。私はこの試合の中継解説を担当したのだが、6万5807人収容のスタンドは超満員、気になるピッチ状態も非常に良い状態で、胸をなで下ろした。
先週にはFIFAから「新スタジアムのこけら落としがW杯開幕の1カ月未満は遅すぎる」と苦言を呈され、「最悪の場合はW杯開幕戦で使用されない可能性も」と報道されたアレーナ・デ・サンパウロだが、ギリギリのタイミングではあるが、何とか無事にこけら落としにはこぎつけた。
6月12日の開幕戦カードは、開催国ブラジル対クロアチア。この一戦が無事にアレーナ・デ・サンパウロで行われることを願いたい。(サッカーキング編集長)
◆岩本義弘(いわもと・よしひろ)1972年(昭47)7月24日生まれ。東京都出身。サッカー専門出版社のフロムワン代表取締役社長兼サッカーキング編集長。イタリアのセリエA、ブラジルリーグなど、海外サッカー中継の解説者としても活躍中。