◆評論家
永島昭浩(ながしま・あきひろ)
1964年(昭39)4月9日、神戸市生まれ。御影工から83年に松下(現G大阪)入り。清水、神戸で活躍。J通算165試合65得点。日本代表Aマッチ4試合出場。フジテレビ・スーパーニュース・スポーツキャスター。
縦横あと10メートル 守備範囲狭すぎ川島
<国際親善試合:日本1-0キプロス>◇27日◇埼玉
キプロスを仮想ギリシャと捉えた時、不安要素が2つあった。まずGK川島の守備範囲を、縦横10メートルずつ広げなければいけない。前半の速攻を受けた場面が象徴的だ。DFの裏を取られた際の準備が足りない。ギリシャの速攻を防ぐためには、もっと広い範囲をカバーして長所を消さないといけない。もう1つは攻撃面。フィジカルの強い相手に真っ向からぶつかって、つぶされていた。横の揺さぶりを増やして、スペースを作り、いいタイミングで中に入る工夫が足りない。
個人的には大久保は久しぶりの代表戦とはいえ、持ち味を発揮していた。香川もいいシュートがあったし、感覚が戻っている。逆に良くなかったのは本田。やはりボールを失うことは良くない。吉田や内田も故障から復帰したとはいえ、W杯の連戦に耐えられるかどうか未知数。残り少ない時間で、どう課題を克服するかが大事になる。(日刊スポーツ評論家)