【りくりゅうの言葉】「守ったところでもう守るものはない。攻めていくしかない」/世界選手権

【モントリオール=阿部健吾】2連覇がかかるペアの「りくりゅう」こと三浦璃来(22)、木原龍一(31=木下グループ)組が、今季の自己ベストを記録する73・53点の2位でSPを終えました。1位となった地元カナダ組の77・48点に続く今季2位の高得点に、「自信を持った練習を積み重ねてきた」と三浦。北京五輪があった21―22年シーズンに使用した、慣れ親しんだ代表曲「Woman」に戻したフリーで、逆転を狙います。木原は「もう守るものはない」と言葉に力を込めました。

現地限定のインタビューとプレスカンファレンスの様子をお伝えします。

フィギュア

<世界選手権>◇20日(日本時間21日)◇カナダ・モントリオール◇ペアショートプログラム(SP)

演技を終えて抱き合う木原(左)と三浦(撮影・阿部健吾)

演技を終えて抱き合う木原(左)と三浦(撮影・阿部健吾)

「バランス取っただけ(笑い)」

◆演技後の囲み取材

――2位発進。素晴らしい演技だったと思いますが、どうですか

木原 レベルが取れてたか、ちょっと見れてないんですけど。多分減点もあった。

三浦 レベルは全部4。

――3回転トーループで「q」がつきました

木原 今できるベストなのでしょうがないかな。

――三浦さんはどうですか

三浦 今シーズンはショートがちょっと良くなかったので、それと比べてみてほんとに自分たちのできることはできたかなって。

――木原さん、スパイラル中に左拳を握ったように見えたのですが

木原 バランス取っただけ(笑い)。

――会心だったわけではない

木原 違います。

SPの演技を行う三浦(左)と木原

SPの演技を行う三浦(左)と木原

――得点が出た時も「ん?」という表情でした

木原 基礎点が今年は低いので、80点は届かないだろうなって思ってたんですけど、もう少し…。でもシーズン初戦が59点台だったのを考えると、(点が)出てきてるのでよかったかなって。ケガがなければもう少し試合を重ねることができたので、改善できたかもしれないですけど、今できることができたのでとりあえず1つよかったかなって思います。

――フリーを「Woman」に戻したことで、ショートにさける時間が増えたんですか

三浦 シーズン前の積み重ねてきたロングに戻したことで、新しいプログラムに集中することができたかな。

――笑顔も見られました

木原 70点に戻れてよかったとは思いますね。今シーズン1度も出せていなかったんですけど…。

三浦 5、6、7と(笑い)。

木原 もしやれることがあればね、80いけたかなと。

――木原選手にとって「Woman」とはどんなプログラムですか

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。