【坂本花織の言葉】涙あり笑顔ありの圧勝劇 「身内」の会心演技を力に変えて

坂本花織(24=シスメックス)が3年ぶり3度目の優勝を果たし、2連覇がかかるファイナル(12月、フランス・グルノーブル)進出を決めました。NHK杯ならではの独特の緊張感に向き合いながら、「身内」の壷井達也(21)の奮闘に涙しながら奮起しての圧勝劇。SPの78・93点、フリーの152・95点、合計の231・88点はいずれも今季最高得点で、17年から参戦するGPシリーズでの自身の自己ベストにもなりました。世界女王の母国での3日間、全コメントを「坂本花織の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯>◇東京・代々木第一体育館◇女子シングル


順位名前SPフリー合計
1坂本花織78.93152.95231.88
2千葉百音71.69140.85212.54
3青木祐奈69.78125.29195.07
4アリサ・リュウ65.03125.72190.75
5ブレイディ・テネル62.05128.20190.25
6ララ・ナキ・グットマン61.51118.77180.28
7ウィ・ソヨン61.43112.34173.77
8オルガ・ミクティナ60.94108.99169.93
9リンゼイ・ソーングレン54.79114.24169.03
10ニーナ・ペトロキナ52.98112.86165.84
11エカテリーナ・クラコワ56.46100.68157.14
12キム・イェリム51.32101.52152.84
記念撮影で笑顔を見せる女子優勝の坂本(中央)2位の千葉(左)3位の青木(撮影・河田真司)

記念撮影で笑顔を見せる女子優勝の坂本(中央)2位の千葉(左)3位の青木(撮影・河田真司)

「グランプリの中で唯一緊張する試合」

公式練習を終えてテレビへの対応

―現在の状態はいかがですか

カナダの時よりは体の動きとかもいいかなと思うので、カナダよりいい演技で終わりたいなっていう気持ちが一番あるので、明日ショートをやって、ちょっとフリーに向けて自信をつけていけたらと思います。

―スケートカナダのフリー後、ここまで、どのような点に力を入れましたか

若干ジャンプに対して、成功していてもちょっと不安な「しっくり来ていないな」というのがあって、その不安を取り除く作業をいろいろやってきて、ちょっとずつ改善されてきたので、それをしっかり発揮できたらなと思います。

―不安を取り除くのは本数を重ねる部分が大きいですか

1つ1つ丁寧にやっていく方で、本当にただただジャンプの調子が悪いっていうわけでもなくて、体のコンディションだったり、そういういろいろなことがうまくかみ合っていなかったので、ちょっとミスが多かった。それがだいぶ…だいぶ? ちょっと? ちょっとだけマシになってきたので、その「ちょっとマシになったな」っていうのを自信につなげてやっていけたらと思います。

―今日の練習で確認したかった部分はいかがですか

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。