【宇野昌磨の言葉】「今日のフリーは10年ぐらい見ないかも」今後は?マリニンへの感想は?/世界選手権

【モントリオール=阿部健吾】3連覇がかかった宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が、4位で今季の集大成となる演技を終えました。

フリーは173.13点の6位にとどまり、合計280.85点。演技後は自身の総括、世界歴代2位の合計333.76点で優勝したイリア・マリニン(米国)を見ての感想など、自然体で言葉を紡ぎました。

現地限定のインタビューをお届けします。

フィギュア

<世界選手権>◇23日(日本時間24日)◇第4日◇カナダ・モントリオール◇男子フリー


順位選手名SPフリー合計
1イリア・マリニン105.97227.79333.76
2鍵山優真106.35203.30309.65
3アダム・シャオ・イム・ファ77.49206.90284.39
4宇野昌磨107.72173.13280.85
5ジェイソン・ブラウン93.87180.46274.33
6ルーカス・ブリッチギー93.41180.68274.09
7デニス・バシリエフス89.42168.38257.80
8三浦佳生85.00169.72254.72
9ニコライ・メモラ93.10160.02253.12
10チャ・ジュンファン88.21161.44249.65
11アレクサンダー・セレフコ84.08163.49247.57
12マーク・ゴロニツキー80.49162.76243.25
13ニカ・エガゼ92.08149.47241.55
14ミハイル・シャイドロフ80.02154.17234.19
15ドノバン・カリージョ80.19152.48232.67
16ガブリエレ・フランジパーニ82.63148.75231.38
17ウェスリー・チウ78.00149.21227.21
18キム・ヒョンギョム74.89147.90222.79
19ロマン・サドフスキー84.28137.29221.57
20カムデン・プルキネン78.85141.01219.86
21リュック・エコノミデス74.02143.08217.10
22セメン・ダニリアンツ73.46140.53213.99
23アンドレアス・ノルデバック76.20135.25211.45
24イ・シヒョン73.23134.36207.59
演技を終えた宇野

演技を終えた宇野

――演技後は苦笑いでした

宇野 いや…まぁ、そうですね、本当にショートが終わった後も言っていたんですが、悪い演技をしても、本当に今日までの練習が「もっとこうしておけば良かった」とか思わない練習を積めてきたと思いますし、毎日が、そして今日も、自分が最善だと思うことを試行錯誤しながら本番に臨みました。結果的にうまくいきはしませんでしたが、本当に「自分らしいな」とは思いました。これだけやってきても、ちゃんとこの最後の一番大事な場面で調整しきれなかったところも、ショートプログラムが自分にとっても結構いい演技ができたのも含め、思い出に残る大会になりました。すがすがしい気持ちではありますね。今後、一夜明けたり、何日かたった後にどういう思いを感じるのか。もちろん数週間たてば笑い話になりますし。思うこととしては、ステファンに喜んでほしい演技をしたかったんですが。もちろん彼は僕のことを「すごくよく戦った」と言ってくれますが、心から喜んでくれる演技をしたかったっていうのも事実ではあります。

男子フリーで演技する宇野昌磨(共同)

男子フリーで演技する宇野昌磨(共同)

――4回転ループは午前中から苦しんでいたように見えました

宇野 ループ…そうですね。フリップは…う~ん…。ループもフリップもミスをしても、6分間からして仕方がなかったかなとは思いますね。もちろんこの失敗を追求して今日までやってきましたし、今日の演技も失敗を追求して、この場で話したいのはやまやまなんですけれど、良かった時に悪い点を言うのはいいんですけれど、悪かった時に理由を言うと言い訳っぽくなるので…。悪かったという事実。ただ本当に後悔は全くないです。

男子フリーで演技する宇野(共同)

男子フリーで演技する宇野(共同)

――今季はジャンプと表現の両立がテーマ。答えは得られましたか

宇野 自分なりに競技として全力で向き合いきったつもりです。今シーズンは特に。世界選手権に向けてジャンプを重点的に練習して、ただ、ジャンプがふるわない部分もあったし、その分、うまくいった部分もありました。全部同じ答えになってしまいますが、本当に最善だと思うことを、全て選択してきたつもりなので、どうでしょう、僕に皆さんが、身近な方々が、どのような声をかけてくださるか分からないですけれど、笑いにしたいと思っています(笑い)。

――また来季も追求していきたい気持ちはありますか

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。