日本代表に伴い、日刊スポーツ取材班もブラジル入りしました。今日から「取材班日記」と題して、現地から記者が日々の話題をつづります。

　チームに先駆けて、１人米国からブラジルへ移動したときだった。ちょうど日本が米国でザンビアとの試合が始まった頃、サンパウロに到着。しかし預けていたはずの荷物が出てこない。するとアナウンスで自分の名前を呼ばれ、嫌な予感がした。カウンターに行くと、係員が「あなたの荷物は今、どこにあるか分からない。世界中を探してます」。やっぱり！　ロストバッゲージだ。

　時差ぼけに移動疲れ。絶望感にさいなまれ、ふと試合経過を調べると１－２で日本が負けている。人生初のＷ杯取材。自分自身もチームも暗雲が漂いかけていると、係員が声を上げる。「ありましたよ、明日届きます！」。良かった、本当に良かった…。胸をなで下ろし再び試合経過を見ると、なんと４－３で逆転していた。天国から地獄、地獄から天国。そんな波乱に満ちたブラジルＷ杯は、もう始まっている。【栗田成芳】