◆紙面企画
取材班日記
日刊スポーツ新聞社W杯取材班5人のブラジル日記です。
◆盧載鎭(の・ぜじん)
◆益子浩一(ましこ・こういち)
◆菅家大輔(かんけ・だいすけ)
◆八反誠(はったん・まこと)
◆栗田成芳(くりた・しげよし)
根付いてる「文化」も勝てない
<W杯:日本1-4コロンビア>◇1次リーグC組◇24日◇クイアバ
コロンビアサポーターに、クイアバという街全体が埋め尽くされていると錯覚してしまうかのような状況だった。ホテルも、道も、スタジアム周辺の飲食店も、そしてスタジアムも、黄色いユニホームを着た人々が「占拠」していた。
国歌斉唱の声量は圧倒的だったし、何よりも痛感したのが、サッカーの見方だ。コロンビアの攻撃に合わせるかのようなエールを送り、好機を逸すると大きなため息。しかも、全てが楽しげだ。サッカーを心底愛し、理解し、楽しみ、応援するからこそ、彼らの姿があるのだろう。
しばしば「サッカー文化が違う」なんて言葉を使う。海外の強国のサポーターと、日本のサポーターのサッカーの見方が異なることも理解しているし、どちらが優れていると決め付けるつもりはない。ただ、サッカーが「文化」として根付いているのはどちらかという問いには即答できる。
試合では控え組中心のコロンビアに世界との差を見せつけられた。サポーターにも迫力や深みを見せつけられた。サッカーにもサポーターにも「日本の良さ」があるが、その良さだけではW杯では勝てない…。そう強く感じた。【菅家大輔】